2015年度工学院大学 第1部応用化学科

応用化学実験II(Applied Chemistry Laboratory II)[0071]

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1単位
阿相 英孝 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
飯田  肇 講師  [ 教員業績  JP  EN ]
奥村 和 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
橋本 英樹 助教  
石黒 慎一 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
1.電気化学処理による金属表面の改質
アルミニウムのアノード酸化を例に取り,表面・界面の反応を電気化学的に評価し,機器分析を用いた構造評価を行う。それを通じて,電気分解の手法を用いた材料の表面処理・改質や機能性付与について学ぶ。
〔関連講義:電気化学、機器分析、機能性先端材料〕
2.回分式反応器を用いた酵素反応および擬1次反応の速度解析
アミラーゼによるでんぷんの加水分解の反応速度をミカエリス・メンテンの式を用いて,塩酸を触媒とした酢酸メチルの加水分解の反応速度を積分形1次反応速度式を用いて,それぞれ整理し,反応速度の解析方法を学ぶ。
[関連講義:物理化学II、触媒設計]

<受講にあたっての前提条件>
2年生までの必修科目の履修を前提とする。

<具体的な到達目標>
材料の表面処理や機能性素材の作製手法を理解し身に着ける。
材料表面特性の電気化学的な評価やXRDによる構造解析法を学ぶ。
ミカエリスメンテン機構に基づいて酵素反応の速度を解析できる。
積分法を用いて1次反応の速度解析ができる。

<授業計画及び準備学習>
1.アルミニウムを酸性電解液中でアノード酸化する際の定電圧電解,定電流電解の違いを学ぶ。デジタルマルチメーターとPCによるデータ解析手法を習得する。また,作製した酸化アルミニウムを例として,熱重量測定,示差熱分析,粉末X線回折法を行ない,その過程で測定原理,同定方法を学ぶ。
2.アルミニウムを中性電解液中でアノード酸化し,誘電体(バリヤー型皮膜)を作製する。誘電体厚さ,静電容量を測定し,電解コンデンサの構成原理を学ぶ。
3.アミラーゼを触媒としたでんぷんの加水分解反応を行ない,時間経過に伴なう溶液中のでんぷん濃度の変化をヨウ素でんぷん反応の呈色による吸光度から求め,反応速度を算出する。
4.塩酸を触媒とした加水分解反応を行ない,生成する酢酸を中和滴定により定量し,反応率を算出する。

事前にテキストで実験項目を確認し,実験ノートに予習をしてくること。

<成績評価方法>
出席は全出席でレポートも全て提出を原則とする。評価は、出席、実験態度、レポートで評価する。出席状況が悪い者、レポート未提出の者は単位を認定しない。

<教科書>
「応用化学実験」工学院大学工学部応用化学科編
キューポートから電子教材として各自ダウンロードする。

<参考書>
参考資料をキューポートから電子教材として各自ダウンロードする。

<オフィスアワー>
原則,授業の前後。新宿校舎19階,20階
その他は,担当教員に直接メール等で相談すること。

<学生へのメッセージ>
実験にあたっては、テキストに書いてある通り機械的に実験してレポートを書くというのではなく、記述されている実験の内容について、自分で必要な試料・器具・手順を考えて、問題点がないかどうかを確認したのち、実験ノートに記入し、当日の実験に備えることが必要である。また実験における諸注意を守り、事故を起こさぬように注意しなければならない。危険性のある試薬等を扱う場合は安全メガネ(またはメガネ)をかけることが必要である。


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