2015年度工学院大学 第1部応用化学科
○無機化学演習(Practice of Inorganic Chemistry)[1366]
1単位 石黒 慎一 非常勤講師 蘆田 茉希 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 無機化学の基礎の習得は,無機という範疇を超えて化学全般の基礎を学ぶことを意味し,物理化学や有機化学,生物化学などすべての分野で必要となる化学的な事象や反応性の原理を理解する上で極めて重要である。例えば,有機合成に必須の触媒はほぼ無機化合物であり,また,有機化合物や生体内物質の構造を理解するためには化学結合や結晶構造に関する基礎知識が必要である。
本演習においては,原子構造,溶液化学,電気化学,錯体化学などの基礎理論から,元素・化合物の性質に至るまで無機化学全般の基本事項を,演習問題を解くことにより理解し,総合的に学習することを目標とする。
- <受講にあたっての前提条件>
- 無機化学Tが既習で今学期、無機化学Uを履修していること
- <具体的な到達目標>
- (1) 原子の構造,化学結合,固体の化学,溶液の化学など,基礎理論を復習する。
(2) 電気化学,錯体化学などの基本事項に関して演習を通じて理解を深める。 (3) 単体の基本的性質から,化合物の構造・反応性など,基本事項に関して演習を通じて理解する。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 物理量と単位
2. 原子の構造と元素, 原子質量単位, 相対原子質量 3. 元素と周期表, 電子配置 4. 単体と化合物の分子量, 式量 5. 原子軌道と電子エネルギー 6. 分子軌道, 化学結合, 極性 7. これまでの学習成果の確認(中間試験) 8. 分子構造と結晶構造 9. 溶液構造と水溶液中の相互作用 10. 酸と塩基, 酸・塩基反応 11. 酸化還元反応と電気化学反応 12. 錯体化学の基礎 13. 金属錯体の構造と結合 14. 金属錯体の反応 15. 学習成果の確認(定期試験)
- <成績評価方法>
- 中間および期末試験、授業中に課す課題・レポートに対する取り組み・提出状況を評価し,合計60点以上を合格とする。4回以上欠席(演習課題の未提出を含む)の場合,未履修扱いとする。また、遅刻は2回で欠席1回とする。
- <教科書>
- 鵜沼英郎,尾形健明著 理工系基礎レクチャー「無機化学」(化学同人)
- <参考書>
- 指定参考書なし
- <オフィスアワー>
- 質問・相談は講義後に、あるいはメールで受け付けます。
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