2015年度工学院大学 第1部応用化学科

無機化学III(Inorganic Chemistry III)[1263]

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2単位
阿相 英孝 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
元素とその化合物の化学的・物理的性質に関する知識を各論を通して学習する.具体的には,周期表中の17,18族元素(p-ブロック元素の一部),3〜11族d-ブロック元素(主遷移元素),3族f-ブロック元素(内遷移元素)の一般的性質と電子構造との関連性,化合物の化学的性質などについて理解することを目標とする.

<受講にあたっての前提条件>
無機化学Iならびに無機化学IIを受講していること。

<具体的な到達目標>
純粋な単体の性質は電子配置と構造によって決まること,ならびに,化合物の性質は構成元素や原子間の化学結合の性質,組成,構造によって決まることを,系統的に理解できる。
dブロック遷移元素ならびにfブロック遷移元素に関しても,金属錯体化学の基礎を含め,化学的性質を系統的に理解できる。

<授業計画及び準備学習>
第1回 :無機化学I,IIで学習した内容の復習
準備学習:無機化学I,IIで学習した内容を復習しておくこと
第2回 :元素の性質と結合(復習)
準備学習:原子の電子配置を理解しておくこと
第3回 :第17族元素(F,Cl,Br,I,At)の性質と化合物(1):授業計画に基づき該当する元素について解説する。
準備学習:無機化学IIに引き続き,教科書の該当箇所を読んで理解しておくこと。
第4回 :第17族元素(F,Cl,Br,I,At)の性質と化合物(2)
第5回 :第18族元素(He,Ne,Ar,Kr,Xe,Rn)の性質と化合物
第6回 :d-ブロック元素(1)(錯体の構造,異性現象)
準備学習:第14章141ページ以降,授業の進度に応じて該当箇所を読んで理解しておくこと。
第7回 :d-ブロック元素(2)(錯体の命名法,錯体の色)
第8回 :d-ブロック元素(3)(配位と結晶場)
第9回 :d-ブロック元素(4)(高スピン型錯体と低スピン型錯体)
第10回 :d-ブロック元素(5)(3d遷移金属元素の単体と化合物)
第11回 :d-ブロック元素(6)(3d遷移金属元素,有機金属化合物,金属クラスター)
第12回 :f-ブロック元素(1)(ランタノイド,電子配置と一般的性質,単体と化合物)
第13回 :f-ブロック元素(2)(アクチノイド,電子配置と一般的性質,単体と化合物)
第14回 :補足(レポート課題に対する解答説明など)
第15回 :学習成果の確認(試験)
準備学習:前回までの授業の総復習を行うこと。

<成績評価方法>
最終回に行う試験を70点満点,不定期に行う中間課題を30点満点で評価し,合計60点以上を合格とする。
毎回授業への出席を原則とし,欠席日に提出された課題は評価対象外とする。

<教科書>
理工系基礎レクチャー 無機化学
鵜沼英郎ら著 (化学同人)

<参考書>
「ベーシック無機化学」鈴木晋一郎他著 (化学同人)
「基礎無機化学」コットン他著 中原訳(培風館)
「基礎無機化学」J.D.Lee著,浜口 博訳(東京化学同人)
「工学のための無機化学」山下仁大他(サイエンス社)

<オフィスアワー>
授業の前後,適宜相談に応じる。


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