2015年度工学院大学 第1部機械システム工学科

環境制御工学(Environmental Equipment and Systems)[3A06]

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2単位
田中 俊博 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
日本においては、原発再稼働もままならぬ状況であり、化石燃料による発電で対応している現状である。地球規模においては炭酸ガス濃度が上昇し、地球温暖化が進行し異常気象が今後も多発するといわれている。今後、エネルギー、地球温暖化は避けて通れない。この授業では学生は環境問題をエネルギー問題ととらえ、循環型社会と省エネについて考える。さらには、市民の生活・環境に関する「環境装置」すなわち、水処理装置・プラント、廃棄物処理装置・プラント、について基本原理と構成を理解し、最新技術について学生は知見を得る。

<受講にあたっての前提条件>
1)環境、エネルギーについて興味を持つ学生
2)高校、大学において、化学を受講してない人には理解しがたい授業のようです。できるだけ、化学と生物の一般知識を持った人に受講してもらいたい。本授業と並行して化学の勉強することを望む。

<具体的な到達目標>
1)(JABEE学習・教育到達目標)
(JABEE機械システム基礎工学プログラムの学習・教育到達目標)D:◎
2)環境はルールである。環境に関する日本国の法律の趣旨を理解する。
3)発電する場合、得られるエネルギーと炭酸ガスの発生量を理解する。
4)物質の流れを原単位をもとに物質収支で表すことができる。
5)環境の浄化は分離と分解の単位操作であることを理解できる。

<授業計画及び準備学習>
1.環境とは;地球温暖化、温室効果ガスの削減
2.エネルギー問題
3.環境基本法、公害の種類、汚染と浄化、
4.水処理装置 その1. (生活と浄水、浄水装置;沈殿、凝集沈殿) 
5.演習1
6.水処理装置 その2. (浄水装置;砂ろ過、膜ろ過,他のろ過)  
7.水処理装置 その3. (純水装置ほか、イオン交換、活性炭ろ過) 
8.生活と汚水処理 その1、下水道と下水処理、
9.生活と汚水処理 その2、エネルギー的観点からの汚水処理(嫌気性生物処理、廃水処理とエネルギー回収)
10.演習2
11.水処理と汚泥処理の関係(濃縮,脱水,焼却,溶融)
12.廃棄物処理装置その1. 廃棄物処理の概要(廃棄物の種類、量は、焼却プラントの構成)
13.廃棄物処理装置その2. エネルギー回収と焼却装置  
14.演習3
15.期末テスト

演習の前に授業の復習を推奨する。演習については採点後返却し、全体的な講評を行う。

<成績評価方法>
1)期末テストの成績(70%)、演習問題の評価(30%)の割合で評価し、総合点が60点以上の者に単位を認める。
2)演習問題は1回の演習問題を10点満点で評価し、各回の点数を加算し30点満点とする。

・期末テストは演習問題の応用問題とする。
・演習問題は、授業のノート、教科書(配布プリント)を参照して独力で回答すること。

<教科書>
指定教科書はなし。

授業時にプリントを配布する。

<参考書>
<参考書> 水環境工学(改訂2版)松尾友矩編 オーム
<資料>
エネルギー白書
日本の水資源

<オフィスアワー>
教務課に連絡し日時を調整の上対応可能。

<学生へのメッセージ>
これからはエネルギー、人口も含め地球環境の時代といわれています。人間は多くの資源を使って生活しています。環境;地球温暖化、水質汚濁、ごみ問題等多くの課題があります。環境を保全する技術を一緒に勉強しましょう。


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