2015年度工学院大学 第1部機械システム工学科

環境システム論(Introduction to Environmental Systems)[4265]

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2単位
小林 潤 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
本学の理念である「持続型社会をささえる科学技術」の発展のためには環境システムに関する知識が不可欠である。本科目の前半では資源・環境問題を扱い、後半では環境問題が社会・経済に及ぼす影響について考える。当該科目を履修する学生がこれらの知識を習得し討論を行うことによって、技術が社会に及ぼす影響について理解し考える能力を身につけることができるようになる。

<受講にあたっての前提条件>
特に必要な基礎知識はないが、現状の世界情勢や経済情勢に関する情報収集はある程度必要である。

<具体的な到達目標>
1. 地球規模の環境問題の現状について理解し説明することができる
2. 環境に関連する規格および法規について理解し説明することができる
3. 3R(リデュース,リユース,リサイクル)活動の重要性を理解し説明することができる
4. エネルギー効率やリサイクル率などの資源有効活用に関する評価ができる

<JABEE学習・教育到達目標>
「機械システム基礎工学プログラム」:(D)◎

<授業計画及び準備学習>
1. [ガイダンス]資源・エネルギーと環境との関連性に関する概論
準備学習:資源問題と環境問題との関連性について調べておくこと。
2. [環境と生産]世界と日本の資源・エネルギー需要,世界の資源・エネルギー生産
準備学習:資源エネルギー庁のホームページで資源エネルギーに関する統計データ等を調べておくこと。
3. [地球環境地球規模環境問題(地球温暖化,酸性雨,オゾン層破壊)
準備学習:環境白書の関連項目を読んでおくこと。
4. [技術と環境]再生可能エネルギー:水力,地熱,太陽,風力,海洋
準備学習:経済産業省,環境省等のホームページで関連する内容について調べておくこと。
5. [技術と環境]再生可能エネルギー:バイオマスエネルギー, 地熱
準備学習:経済産業省,環境省等のホームページで関連する内容について調べておくこと。
6. [リサイクル]3R(リユース、リデュース、リサイクル)活動
準備学習:環境白書等の関連項目を読んでおくこと。
7. 学習成果の確認:資源・環境問題に関してのグループ発表と討議・レポート
準備学習:前回までの総復習を行うこと。
8. [技術と社会]環境をめぐる世界の動き:地球サミット,アジェンダ21,環境問題に対する国際的規制・条約の進展
準備学習:国際連合における環境問題に対する活動について調べておくこと。
9. [技術と社会]京都議定書と最新動向:共同実施とクリーン開発メカニズム (CDM),森林と二酸化炭素吸収源,IPCCによる地球温暖化の予測,二酸化炭素削減の長期目標
準備学習:気候変動枠組み条約について調べておくこと。
10. [環境と行政]環境と法律:環境マネジメントシステム (ISO 14001),容器包装リサイクル法・家電リサイクル法
準備学習:関連法について調べておくこと。
11. [技術と社会]環境と経済:外部性,環境コストの内部化,環境税
準備学習:環境経済の現状に関して調べておくこと。
12. [技術と社会]環境と経営:企業の社会的責任 (CSR),環境報告書,環境会計,マテリアルフローコスト会計,エネルギー収支比,環境ビジネス,エコファンド,環境アセスメント
準備学習:環境経営の現状に関して調べておくこと。
13. [技術と社会]環境と商品:PL(製造物責任)法,グリーン購入,製品の環境負荷低減,LCA,環境ラベル,環境配慮設計,カーボンオフセット
準備学習:関連法や各手法などについて調べておくこと。
14. [廃棄物]生活と環境:廃棄物処理とリサイクル
準備学習:廃掃法などの関連法や、身近な環境問題に対する市民活動などについて調べておくこと。
15. 学習成果の確認:環境と社会・経済活動に関する最新の情報と今後の展望
準備学習:前回までの総復習を行うこと。

<成績評価方法>
随時実施する演習問題(レポートを含む)及びグループ発表討議等により評価する。演習問題60%,グループ発表討議40%で総合評価し,60点以上を合格とする。
 「機械システム基礎工学プログラム」の学習・教育到達目標 (D) は、本科目およびこの目標に対応する卒業に必要な他の該当科目をすべて習得することにより達成される。

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
エネルギー教育研究会,「新版 現代エネルギー・環境論」,エネルギーフォーラム
牛山 泉,「エネルギー工学と社会」,放送大学教育振興会
東京商工会議所編,eco検定公式テキスト,日本能率協会マネジメントセンター

<オフィスアワー>
木曜日 9:20〜10:50(八王子校舎8-203 居室)
上記時間外でも随時質問を受け付けます。メールでの質問も可。
メール:at13308@ns.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
この授業ではグループ発表を予定しているが、グループ内の討論もコミュニケーション能力を養成する上で重要である。これまで一度も話をしたことのない相手に対しても、自身の考えを述べ互いに理解するための努力を惜しまず、グループを上手にまとめるよう努めること。また、簡単なレポートを課すので,文章の構成,表現法などの向上も図ってゆくよう努力して欲しい。


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