2015年度工学院大学 第1部機械システム工学科

機械システム工学実習(Laboratory of Mechanical Systems Technology)[6103]

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1単位
久保木 功 教授  
久保田 和久 非常勤講師  
宿谷 知弘 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
機械を製作する基となる加工技術と精度管理について,下記のテ−マで実習をおこなう。汎用工作機械を操作して,もの作りの基本を学ぶ。各自が加工と計測を行い,自分なりの発見を重ねるとともに,工程中に発生する問題点に適切に対応し,制限された時間内で計画的に作業を進める基礎力と判断力を身につける。

(JABEE学習・教育到達目標)
 「機械システム基礎工学プログラム」 D:◎

(JABEEキ−ワ−ド)
 「機械システム基礎工学プログラム」基本キ−ワ−ド:加工法,個別キ−ワ−ド:切削法,鋳造法,工作機械,工程管理,安全管理

<受講にあたっての前提条件>
修得後は「機械製図A,同B」で機械要素の加工工程をよく理解できる。また「機械加工演習」の前置科目でもある。「技術者倫理」を学習し、研究するうえで,安全管理の初歩的なことを理解するために必要である。

<具体的な到達目標>
(1)安全の管理:作業安全の基本条件を理解し,それを実行できる。
(2)判断力の育成:環境条件の変化に対して迅速に対処し,的確な判断をくだせる。
(3)計画性と実行力:演習内容を迅速に理解し,計画的な作業を展開し,全体の流れをまとめることができる。
(4)実技演習の結果に対して,適切に自己評価することができる。

<授業計画及び準備学習>
実習授業は加工法,切削法,鋳造法,および工作機械,工程管理に関する内容である。

第1回 [ガイダンス] 製図,設計,機械製作などの科目とのつながりを解説.工場内の安全規則,履修上の心構え,および加工製作の流れと概要を説明する。

第2回 [歯車素材と軸1の加工] 旋盤の基本構成と加工原理を学ぶ.例題1に沿って1人1台の工作機械を操作して歯車の素材と軸1の加工を行う。加工後の計測デ−タに考察を加え,精度管理の基本を身につける。

第3回 [歯車素材と軸2の加工] 旋盤により各自が例題2の歯車素材と軸2の加工を行う。加工後の計測デ−タに考察を加え,精度管理の基本を身につける。

第4回 [歯切り加工1] 歯車の機能と加工法の原理を学習する。歯切り盤による加工の準備作業,歯車1を加工する。図面を理解し,部品の機能説明や提示方法を身につける。

第5回 [ハウジングの加工] ハウジングを加工しながら,各種フライス盤の基本構成と切削工具の機能を学習する。加工後の計測デ−タに考察を加え,精度管理の基本と三角法による提示方法を身につける。

第6回 [鋳造法]金属の溶融と鋳込みをおこなう。1人で1台の鋳型を製作し,鋳込み作業を実施して工程中の安全管理と工程の改善点などについて,報告方法を身につける

第7回 [歯切り加工2] 歯車の機能と加工法の原理を学習する。歯切り盤による加工の準備作業,歯車2を加工する。図面を理解し,部品の機能説明や提示方法を身につける。

第8回 [加工計測] 加工工程で用いる測定器の基本原理を学習する.取扱いを学ぶとともに,デ−タを採取・整理して発表し,自己評価を行う。  

第9回 [あらさの測定] 機械加工の方法によって表面の幾何的性状が異なることを計測により考察し,JIS「表面あらさ」の測定法と表示法を学ぶ。   

第10回 [あらさの測定]レポ−トで質疑と添削を受け,提出する。

第11回 第三角法による対象物の表し方とスケッチ

<成績評価方法>
合格のDを得るには全テ−マを履修することが必要である。この履修の中で,以下の1)と2)を満たすこと。
1)加工演習の計画性と製作による寸法精度の自己評価。
2)指定テーマについて全レポートの添削を受け,これら全てのレポ−トが受領されたこと。
実習計画の終了後には,1テ−マだけを欠席した学生に対して,補講を1回だけ実施する。この補講による成果と指定期日までにレポ−トの受領に達してD以上を得た場合を合格とし,単位を認定する。全8課題を実習するが,課題ごとの重みを12.5%とする。

<教科書>
2015年度「機械実習・機械システム工学実習」,工学院大学機械系学科実習教育部会編。生協で販売しているので,実習前に必ず購入し実習日には必ず持参すること。

<参考書>
レポ−ト作成などで必要になる図書館所蔵の図書などをガイダンスで説明する。

<オフィスアワー>
1.実習日の12:30〜12:40,および16:20〜16:30
2.時間内にテ−マの内容を終了しなかった場合には,そのテ−マの指導教員と相談して,次週で都合のよい時間帯で残りの実習をしてください。

<学生へのメッセージ>
1.かならず作業着を着用すること。着用していないときは工場への入構を許可しません。
2.作業着に着替えたあと、開始5分前には実施テ−マの場所へ集合して下さい。
3.制限された時間内での実技演習ですから心身ともに良好な状態で臨んで下さい。
4.安全作業の鉄則:1)時刻厳守。2)サンダルや下駄履き者は工場への入場を許可しません。3)作業着の着用。4)他者が作業中は,その作業領域へ絶対に立入らないで下さい。

<備 考>
1.実習テキストで次回の実習内容を熟読しテキスト持参で実習に出席して下さい。
2.作業中にも筆記具を使います。


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