2015年度工学院大学 第1部機械システム工学科

数学I(Mathematics I)[3311]

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2単位
北原 清志 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/01/21

<授業のねらい>
1変数関数の微分積分について,高校での学習の基礎に基づいて,体系的かつ一般的に学習する。
扱う対象が曲線であり数式も単純なので,微分における細分化・積分における総合化の手法を直感的に把握することを目指す。

<受講にあたっての前提条件>
高校数学の基本レベル(数学I,II,A,B)をきちんと理解していること.

<具体的な到達目標>
(1)1次近似式の意味が直感的に理解でき,具体的な問題に応用できる.
(2)合成関数の微分法を用いて具体的な関数の微分が円滑にできる.
(3)テイラー展開の意味が理解でき具体的に計算できる.
(4)区分求積法の意味が直感的に理解できる.
(5)置換積分・部分積分を用いて基本的な関数の積分ができる.
本科目の意習得後は「微分積分II」での多変数関数の微分積分の学習へとつながる.
(JABEE学習・教育到達目標)
「機械システム基礎工学プログラム」C-1(◎)

<授業計画及び準備学習>
1. べき関数の性質とその微分,
  高校数学の復習を兼ねながら,極限計算と微分との関係を考察する.
  準備学習:高校で学習した微分計算の復習をしておく.

2. 合成関数の微分
  合成関数について具体例を取扱い,微分計算の方法を身につける.
  準備学習:第1回の授業ノートの復習をしておく.

3. 三角関数と逆三角関数
  三角関数について復習し,逆関数の具体例として逆三角関数の値が計算できるようになる.
  準備学習:第1,2回の授業ノートの復習をしておく.高校で学習した三角関数の値の計算,三角関数に関する公式を復習しておく.

4. 指数関数と対数関数
  指数関数と対数関数について復習すると同時に,逆関数としての関係を理解する.
  準備学習:第1,2回の授業ノートの復習をしておく.高校で学習した指数関数と対数関数の性質を復習しておく.

5. 逆関数の微分,対数微分法
  逆関数について一般的な視点を身につけ,微分計算の一般形を理解する.
  準備学習:第3,4回の授業ノートの復習をしておく.

6. 高階導関数
  高階導関数について具体例から一般的な考え方までを理解する.
  準備学習:第1,2回の授業ノートの復習をしておく.

7. 平均値の定理,不定形の極限値
  ロルの定理及び平均値の定理を直感的な視点から意味と使い方を理解する.
  関数の極限値の様々な計算方法を身に付ける.
  準備学習:第1回から第6回の授業ノートの復習をしておく.

8. テイラー展開
  テイラー展開の基本を学び,具体的な関数が展開できるようになる.
  準備学習:第6,7回の授業ノートの復習をしておく.

9. 定積分と不定積分
  高校数学の復習を行い,微分と積分の基本的な関係を理解する.
  準備学習:前回までの微分に関する授業ノートの復習をしておく.

10.置換積分の基本
  置換積分の公式の意味を理解し,基本的な置換積分について計算力を身につける.
  準備学習:第9回の授業ノートの復習をしておく.

11. 置換積分の応用
  複雑な置換積分について様々な解法を身に付ける.
  準備学習:第9,10回の授業ノートの復習をしておく.

12. 部分積分
  部分積分の公式の意味を理解し,間違えなく円滑に使えるようになる.
  準備学習:第9〜11回の授業ノートの復習をしておく.

13.有理関数の積分
  有理関数の積分の基本的な考え方を学び,具体的な計算が出来るようになる.
  準備学習:第10,12回の授業ノートの復習をしておく.

14. 広義積分
  広義積分の意味を学習し,具体的な計算ができるようになる.
  準備学習:第9〜13回の授業ノートの復習をしておく.また,広義積分について調べておく.

15. 学習成果の確認(試験)
  試験により理解度を確認する.
  準備学習:前回までの総復習を行い,問題演習を行っておくこと.

<成績評価方法>
2015年入学者は期末試験100%。到達目標に照らして、6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し、D以上の者に単位を認める。
2014年以前入学者は,100点満点の試験で60点以上を合格とする.

<教科書>
「微分積分学の基礎」 吉田・北原・西村 共著(森北出版)

<参考書>
「新訂 微分積分I」 高遠・斎藤 ほか(大日本図書)
「実例で学ぶ 微分積分」 大原一孝著(学術図書出版社)
「理工系の基礎 微分積分 増補版」石原 繁,浅野 重初(裳華房; 増補第7版)

<オフィスアワー>
水曜日4時限目(八王子校舎総合教育棟01E-317室)
それ以外でもメールで約束の上,対応可。

<学生へのメッセージ>
高校時代の微積分にとらわれない新鮮な気持ちで接すると,今まで見えていなかった物が見えるようになります。
公式を覚えたり,計算練習をする事は非常に大切ですが,それらは微分積分の基礎になっている考え方を理解するためである事を忘れないで下さい。


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