2015年度工学院大学 第1部機械システム工学科

環境と経済(Environment and Economy)[1307]

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2単位
平岩 幸弘 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
人間社会における「経済」活動は、必ず「環境」への影響を伴います。この両者は不可分であり、その関係は近年ますます多様化・複雑化しています。人類が“維持可能な経済社会”を実現するためには、環境問題を解決しつつ、同時に、経済・産業を適切に発展させていかなければなりません。本講義では、具体的事例をもとにして「環境と経済」の多様かつ複雑な関係を概観していきます。

<受講にあたっての前提条件>
特になし。

<具体的な到達目標>
・公害やリサイクル・廃棄物問題の概要を理解し、説明することができる。
・経済や技術の発展と環境問題の関係について理解し、説明することができる。
・企業の環境ビジネスの動きや様々な環境経営手法を理解し、説明することができる。

<授業計画及び準備学習>
1. イントロダクション
 ・様々な環境問題/本講義の進め方
2. 人間・自然・社会の関係性について
 ・自然システムと経済システム/経済システムの基本プロセス/環境とは何か
3. 環境問題と経済成長
 ・日本における環境問題の変遷/環境と経済成長(環境クズネッツ仮説)/アジアにおける圧縮型環境問題
4. 公害問題 (1)
 ・水俣病に関する映像資料での学習
5. 公害問題 (2)
 ・公害とは何か/被害のピラミッド
6. 公害問題 (3)
 ・公害を深刻化させた政治経済構造/公害対策の経緯/公害はまだ終わっていない
7. リサイクル・廃棄物問題 (1)
 ・リサイクル・廃棄物処理の現状(映像・画像を用いた解説)
8. リサイクル・廃棄物問題 (2)
 ・廃棄物処理の課題
9. リサイクル・廃棄物問題 (3)
 ・グッズとバッズの経済学
10. リサイクル・廃棄物問題(4)
 ・国境を越えるリサイクル
11. 企業活動と環境(1)
 ・様々な環境経営手法/環境マネジメント/環境報告書/環境ラベリング
12. 企業活動と環境(2)
 ・環境ビジネスとは何か/環境ビジネスの市場規模/企業が環境ビジネスに関心を向ける要因
13. 企業活動と環境(3)
 ・技術発展のプロセス/環境と技術に関する「ポーター仮説」
14. 本講義のまとめ
15. 学習成果の確認(期末試験)

<成績評価方法>
期末試験(100点満点)で評価し、60点以上の者に単位を認める。(2015年度入学の1年生については、GradeD以上の者に単位を認める。)

<教科書>
特に指定しません。

<参考書>
講義中に適宜紹介します。

<オフィスアワー>
講義終了後、教室および教員控え室にて受け付けます。

<学生へのメッセージ>
・講義後の復習に重点を置いてください。
・講義後にリアクションペーパー(任意)を提出してもらい、翌週の講義の冒頭で解説します。
・新聞記事などを用いて、環境関連の時事問題についても適宜紹介・解説します。


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