2015年度工学院大学 第1部機械工学科

アメリカ言語文化事情(American Studies in Language and Culture)[2504]

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4単位
杉野 俊子 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/01/21

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
移民国家として多民族性を認めているアメリカですが、言語に関しては多様性を認めているのでしょうか。ネイティブアメリカン、奴隷して連れてこられた黒人・アメリカン、ヒスパニック、日系アメリカ人の言語・教育政策の事例を通して、アメリカ社会とアメリカ人の言語観を見ていきます。最終的には日本人の言語観についても考えていきます。前期は、社会問題に関連したテーマをとりあげ、グループに分かれてディベートの練習、後期は言語現象に関連するテーマで、小論文を英語で書く練習をします。学生の英語能力に合わせて、日本語の解説もつけ授業を進めていきます。DVDなどをふんだんに使って、映像からも理解を深めていきます。

<受講にあたっての前提条件>
特にありませんが、この授業に興味とやる気を持って、途中で辞めないで最後まで受講してくれる学生を希望します。授業内の課題などを真面目に取り組んでくれれば、不可にはならない授業です。

<具体的な到達目標>
この授業では「アメリカ人の言語観とは」という一つのテーマにそって、「英語そのもの」ではなく、「英語を使って」内容把握をしていきます。
以下の点の理解力が増します。
・アメリカ社会や歴史に関連する知識とともに、関連する語彙や表現力。
・知らない単語をすべて調べなくても英文の大意を把握できる力。
・読んだ内容を要約し、それに対する自分の意見をまとめる力。
・関連するDVDや内容の書き取りを通してのリスニング力。
・ディベートや小論を書く作業を通しての論理的思考力。

<授業計画及び準備学習>
この授業では、「アメリカ人の言語観とは」という一つのテーマにそってアメリカ社会を考えていくのですが、前期の授業時間は、講義・課題執筆・発表準備、発表、フィードバックの時間に使います。
第 1回目: 授業の進め方・準備学習の仕方・受講の心得についてガイダンス
      アメリカ社会を理解する基本的な用語や概念の説明
(準備学習)シラバスを読んでくる
第 2回目: アメリカ・インディアンについて調べてきたことを発表
(準備学習)アメリカ・インディアンについてNetなどを調べてくる
第 3回目: アメリカ・インディアンの同化政策と言語変容 1
(準備学習)教科書の日本語の解説を読み、英語の文章を読んでくる
第 4回目: アメリカ・インディアンの同化政策と言語変容 2
(準備学習)教科書の日本語の解説を読み、英語の文章を読んでくる
第 5回目:インディアンに関するDVD、現代のアメリカ・インディアン
(準備学習)リスニング力が増す自己学習をしてくる
第 6回目: 現代のネイティブアメリカン、DVD
(準備学習)リスニング力が増す自己学習をしてくる
第 7回目: 黒人奴隷とジムクロウ法 1
(準備学習)意見を簡単な英語で書けるように練習をしてくる
第 8回目:黒人奴隷とジムクロウ法 2
(準備学習)ディベートのテーマを考える
第 9回目:ジムクロウ法のDVD、ディベートの練習
(準備学習)ディベートの原稿をまとめてくる
第10回目:アフリカン・アメリカン英語(エボニックス)1
(準備学習)この章の内容を英語で読んでくる
第11回目:アフリカン・アメリカン英語(エボニックス)2
(準備学習)この章の内容を英語で読んでくる
第12回目:ディベート(予選)、エボニックス 3
(準備学習)ディベートの原稿を読んでくる
第13回目:エボニックスDVD、ディベート(予選)
(準備学習)ディベートの練習
第14回目:エボニックスDVD、ディベート(決勝)
(準備学習)ディベートの練習
第15回目: 習熟度の確認および成績評価のための試験
(準備学習)単語・概念のテスト勉強をしてくる

(後期) 後期の授業時間は、講義・小論文・発表準備、発表、フィードバックの時間に使います。
   
第 1回目: 前期の復習、ライティング、リスニング練習
(準備学習)英語に慣れてくること
第 2回目: ヒスパニックとは 1
(準備学習)第6章の日本語の解説を読んでから英文を読んでくる
第 3回目: ヒスパニックとは(プエルトリコ人) 2
(準備学習)教科書の日本語の解説を読み、英語の文章を読んでくる
第 4回目: 二言語教育と提案227に至るまで
(準備学習)論文のテーマを考えてくる。
第 5回目: 二言語教育、ヒスパニックに関するDVD
(準備学習)論文のテーマを考えてくる。文献をさがす。
第 6回目: 論文のテーマについて話し合う。English-only運動 1
(準備学習)教科書の内容と、論文の内容について考える
第 7回目: 論文の第一段落を書く。English-only運動 2
(準備学習)論文の第一段落を書いてみる
第 8回目:論文の第一段落をまとめる。English-only運動 3
(準備学習)論文の第二段落を考えてくる。
第 9回目:日系人と太平洋移動 1、論文の第二段落を書く
(準備学習)教科書の予習と論文の第二段落をまとめる。
第10回目:日系人と太平洋移動 2、論文の第二段落を書く
(準備学習)この章の内容を英語で読んでくる
第11回目:日本在住の日系人 1
(準備学習)この章の内容を英語で読んでくる
第12回目:論文をまとめる、日本在住の日系人 2
(準備学習)論文発表の準備
第13回目:論文発表、日本での英語の位置づけを考える 1
(準備学習)論文発表の練習
第14回目:論文発表、日本での英語の位置づけを考える 2
(準備学習)論文発表の練習
第15回目: 習熟度の確認および成績評価のための試験
(準備学習)単語・概念のテスト勉強をしてくる

<成績評価方法>
前期評価=授業内試験(40%)・ディベート(25%)・平常点(授業参加・授業内小課題・予習)(35%)
後期評価=授業内試験 (40%)・小論文(25%)・平常点(授業参加度、授業内小課題、予習)(35%)
最終評価=(前期評価+後期評価)x50%
     出席と授業参加度を重視する授業です。

<教科書>
「アメリカ人の言語観を知るための10章―先住民・黒人・ヒスパニック・日系の事例からー」
 杉野俊子著、大学教育出版

<参考書>
特になし。プリント教材も配布します。

<オフィスアワー>
火曜日(授業の前後)あるいはby appointment(連絡先アドレス:sugino@cc.kogakuin.ac.jp)

<学生へのメッセージ>
・言語政策に対する予備知識は特に必要ありませんが、授業内で学習した内容について興味を持ち、積極的な態度で授業に参加してください。
・新しい概念には、日本語の解説がついていますので、日本語の部分は予習で読んでおいてください。
・英語はクラスのレベルに合わせて読む量を変えますので、やる気を持続してください。
・真面目かつ積極的な態度で課題や小テストをこなしていけば、不可にはならない授業です。


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