△教育原論（Principles of Education）[9016]

＜授業のねらい＞

本授業は、教職に関する専門科目のなかでも、最も基礎的な科目として位置付けられる。したがって本授業は、教職の道を志す者が、最低限理解しておくべき「教育」に関する先人の努力の成果を概観し全体像を把握することをめざす。具体的には、「教育」に関する理論や歴史の基礎を学ぶとともに、各自の意見を交換し合うことによって、現在の「教育」問題についての理解を深めていきたい。

＜受講にあたっての前提条件＞

教員免許の取得をめざしていること。

＜具体的な到達目標＞

（１）「教育」に関する基本的な概念を理解し、簡潔に説明できる。
（２）　現在、「教育」について何が問題となっているか説明できる。
（３）「教育」に関する論争点について一定の見解を表すことができる。

＜授業計画及び準備学習＞

・毎回レジュメを配布して内容についての説明を行う。
・毎回のテーマに関連した映像資料なども適宜視聴する。
・毎回設定したテーマに関して数人の学生に意見を発表してもらう。
・出欠確認を兼ねた小レポートに各自の意見を書いて毎回提出してもらう。
〈授業計画〉
1. ガイダンス・教育とは何か　教育の字義・種としての人間と教育
　　　　　　　　　　　　　　　ポルトマンの人間一年早産説など
2. 教育の歴史・理論（西洋　１）古代ギリシアの教育に関する歴史・思想
　　　　　　　　　　　　　　　スパスタ教育・ソクラテスメソッドなど
3. 教育の歴史・理論（西洋　２）中世ヨーロッパの教育・ルネサンス以降のヨーロッパの教育思想
　　　　　　　　　　　　　　　大学の起源・コメニウス・ルソーの教育思想など
4. 教育の歴史・理論（西洋　３）西洋近現代の教育思想・教育理論
　　　　　　　　　　　　　　　ペスタロッチ・フレーベル・モンテッソーリの教育思想など
5. 教育の歴史・理論（日本　１）近世以前の日本の学校・近世日本の教育思想
　　　　　　　　　　　　　　　　藩学・郷学・貝原益軒の教育思想など
6. 教育の歴史・理論（日本　２）近代日本の学校教育・戦後日本の学校教育
　　　　　　　　　　　　　　　　学制・教育令・学校令・戦後の教育改革など
7. 教師論　　　　　　　　　　 聖職者論・労働者論・専門職論など
8. 学校経営と学級経営　　　　 教職員の種類・校務分掌・学級の種類など
9. 教育方法と教育課程　　　　　教育方法の類型・教育課程の類型など
10.教育行政・教育制度　　　　　学校制度の系譜・戦後教育行政の原理など
11.教育改革の動き　　　　　　　国や地方自治体の教育改革の動きなど
12.社会教育と生涯学習　　　　　社会教育・生涯教育の定義及び法的根拠と現状など

〈準備学習〉
日頃から教育に関するニュースに積極的に関心を持って新聞などに目を通しておき、今教育に関してどのようなことが問題になっているのか把握しておくこと。

＜成績評価方法及び水準＞

・原則として、12回中8回以上の出席がないと単位修得は認められない。
・試験は行わない。
・毎回の授業における発言などの平常点（20％）と授業毎に課す小レポート（80％）を総合して評価を行う。

＜教科書＞

指定教科書なし。毎回レジュメを配布する。

＜参考書＞

指定参考書なし。必要に応じて都度紹介する。

＜オフィスアワー＞

・質問等は授業の前後に受ける。

＜学生へのメッセージ＞

・やむを得ぬ事情で欠席する場合は届け出た上でキューポートを通じて配布する授業レジュメをもとに自習して欠席者用課題を提出すること。

＜参考ホームページアドレス＞

文部科学省ホームページ　http://www.mext.go.jp/