2014年度工学院大学 教職課程科目

理科教育の研究B(Study of Science Education B)[9151]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

4単位
高城 英子 非常勤講師  
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
中学校、高等学校での理科授業について、学習指導要領に基づき、その内容や進め方などを実践的に学んでいく。また、諸外国の教育に関する動向や、OECDのPISA調査なども含め、理科授業のデザインに関しても考察を深めたい。

<受講にあたっての前提条件>
中学校、高等学校での理科指導に関心が高く、強い意欲を持っていること

<具体的な到達目標>
中学校、高等学校での理科授業のねらい、内容、進め方などについて、広い視野から理解し、具体的に授業展開を進めていく実践的な指導力を養う。

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス 自分の中学校・高等学校での理科授業を振り返る なぜ理科教師になろうとするのか
   準備学習:自分の中学校・高等学校での理科授業を振り返る
2.理科授業の目的
   準備学習:理想とする理科授業に関する考えをまとめておく
3.理科の授業形態、学びのプロセス
   準備学習:自分が経験してきた理科授業の形を思い出しておく
4.授業検討(1) 理科授業での「問い」 問題解決型の学び
   準備学習:中学校学習指導要領の内容を把握する
5.学習指導案づくり(1) 指導案の書き方 1時間の授業の流れ
   準備学習:中学校1年生化学分野の内容を把握する
6.学習指導案づくり(2) 具体的な立案
   準備学習:「気体の性質」の指導法を考える
7.学習指導案の検討
   準備学習:「酸素と二酸化炭素」1時間分の学習指導案を作製する
8.授業検討(2) 思考を促す授業ビデオから
   準備学習:「気体」の指導の流れを考える(自分ならこう教える)
9.授業検討(3) 粒子モデルを用いた思考の深め方
   準備学習:中学校3年生「イオン」の学習内容を把握する
10.科学概念の系統性(1) 「粒子」
   準備学習:「状態変化」「化学変化」を粒子モデルで説明する
11.科学概念の系統性(2) 「エネルギー」「生命」「地球」
   準備学習:小中学校理科の概念系統表を把握する
12.生徒の学習評価とは 生徒の学びに活かす評価 
   準備学習:形成的評価、ルーブリック評価、OPPA評価などの評価法について把握する
13.模擬授業(ミニ授業)に向けて 展開分野の検討 素案づくり
   準備学習:模擬授業として展開する内容・教材を考える
14.模擬授業の指導案づくり グループ分け
   準備学習:指導案、教材を決定する
15.模擬授業と相互評価(1) グループ別模擬授業
   準備学習:指導案や教具などを工夫し、模擬授業を進められる準備を進める
16.模擬授業と相互評価(2) グループ別模擬授業
   準備学習:指導案や教具などを工夫し、模擬授業を進められる準備を進める
17.模擬授業と相互評価(3) グループ別模擬授業
   準備学習:指導案や教具などを工夫し、模擬授業を進められる準備を進める
18.模擬授業と相互評価(4) グループ別模擬授業
   準備学習:指導案や教具などを工夫し、模擬授業を進められる準備を進める
19.模擬授業から学んだもの(1) グループ内での検討 
   準備学習:模擬授業を振り返り、自己評価をする
20.模擬授業から学んだもの(2) グループ毎の発表 全体での振り返り
   準備学習:模擬授業やグループ内での話し合いを振り返り、自己評価をする
21.日本の理科教育の流れ 世界で評価される「日本型授業研修」
   準備学習:自分の受けてきた理科授業を振り返る
22.「PISAショック」と教育改革 「生きる力」とは
   準備学習:学習指導要領「総則」を把握する
23.フィンランドやイギリス、北米の学び方
   準備学習:外国の理科に関する話題を調べる
24.これからの理科教育 探究学習 構成主義の学び
   準備学習:継続した探究学習の方法を検討する
25.理数系才能育成への試み SSH、SPP、科学の甲子園など
   準備学習:教育支援事業について、概要を把握する
26.教室を飛び出して学ぶ
   準備学習:林間学園での経験を振り返る 
27.グループ討議 「目指す理科教師像」
   準備学習:自分の目指す教師像をまとめておく
28.グループ討議発表 全体協議 「理想の理科教師とは」
29.理科教師の可能性 主体性の教育へ
30.学習成果の確認 本講座を振り返り、成果をまとめる
   準備学習:本講座の学習を踏まえた、理科授業論をまとめられるよう準備する

   

<成績評価方法及び水準>
毎回の授業でのレポートの提出とその内容に対する5段階評価を合計し、6割以上で合格とする。その際、自らの追加レポートや模擬授業の参加態度、発言などを追加評価する。

<教科書>
中学校学習指導要領解説 理科編(文部科学省)
高等学校学習指導要領(文部科学省)

<参考書>
授業と評価をデザインする 理科(堀哲夫、西岡加名恵:著、日本標準:発行)
理科の先生のための新しい評価方法入門(Rドラン、Fチャン、Pタミル、Cレンハート:著、北大路書房:発行)

<オフィスアワー>
講義前30分間(12F講師控室)
メールアドレス:eikotkg@u01.gate01.com

<学生へのメッセージ>
今までの様々な生き方や体験が活かせるのが「教師」という仕事です。教育について、お互いに語り合える学習集団でありたいと思います。積極的な参加を期待します。


このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2014 Kogakuin University. All Rights Reserved.