2014年度工学院大学 教職課程科目
△現代教職論(Study on Modern Teaching Profession)[9023]
2単位 安部 芳絵 非常勤講師
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | ○ | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | ○ | 4. 道徳的態度と社会性 | ○ | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- この授業は、いわば、教職の入門的な科目である。「教師というしごと」についての理解を深めると共に、自らの適性を見つめ、これから先の教職課程で何をどう学ぶのかを考える機会とすることを目標とする。
- <受講にあたっての前提条件>
- 教職課程を履修していること、または履修しようとしていること。
- <具体的な到達目標>
- わたしたちは、これまでの学校体験・教師体験を土台として、教師について何らかの考え・想いを抱いている。それぞれの抱く教師像は異なり、そのために指導上の問題が生じることもある。
そこで現代教職論では、教職の意義や役割、職務内容について学びながら、「これからの教師に求められる役割」について子どもの権利条約の視点から探っていく。授業は実践力を育むため、グループワーク、スピーチ、発表などを取り入れ参加型学習で進めていく。また、省察をひとつの軸とすることで、学校体験・教師体験を相対化し、学生自身のなかにある「学校」「教師」についての先入観や偏見に気づく機会としたい。 なお、講義の初回に「教職への想い」「忘れられない教師との出会い」「どんな教師になりたいか」を600-1200字程度にまとめ、ひとりひとりから発表してもらうので、各自準備をしておくこと。高校中退や不登校の経験がある者、現在の学校や教師の在り方に対して「疑問」を抱いている者も歓迎する。
- <授業計画及び準備学習>
- 授業計画
1. オリエンテーション:評価方法や授業の進め方についての説明と学生の自己紹介。なぜ教職をめざすのかを客観視するために、「教職への想い」についてポートを書く。 2. 教職への想いを語り合う:前回書いたレポートをもとに発表を行い、問題意識を共有する。 3. 教師になるには:教職課程・教育実習・免許制度等 4. 教師になるには:採用試験・教職員の研修・服務等 5. 教師のしごと1:専門職としての教師 6. 教師のしごと2:教えるということ―教科教育の専門性― 7. 教師のしごと3:生徒指導とゆらぎ 8.教師のしごと4:生徒指導の事例 9.−11.学生からの発表 子どもをめぐる教育的課題を具体的な事例として取り上げ、学生が発表する。事例は学生と協議の上決定するが、主として取り上げたいのは、学生の学校体験・教師体験とも関連の深いであろう「いじめ」「不登校」「体罰」などである。 12. 教師と子どもの権利条約 13. 教師と省察―専門職論の視点から― 14. まとめのディスカッション−教職の意義と役割− 初回に書いた「教職への想い」レポートと比し、現代教職論の授業を通して、どのような自己変容がみられたかを言語化し、共有する。 15. 学習成果の確認(教場レポート)及び講評
準備学習 1−2:「教職への想い」「忘れられない教師との出会い」「どんな教師になりたいか」を600-1200字程度にまとめておく。講義終了後は、他の学生の意見を聴き、自分の考えを再考する機会としたい。 3−8:講義の際に指示する関連法規・資料等に目を通しておくこと。 9−15:子どもに関する新聞記事を読んだり、ニュースを意識して見ておくこと。講義後は、講義で学んだことを踏まえて、家族や友人と意見交換をすること。
- <成績評価方法及び水準>
- 講義への出席とディスカッションへの参加を前提とし、授業の最後に実施する教場レポートで6割以上の得点をとった者に単位を認める。
- <教科書>
- 教科書は特に指定しない。授業には毎回作成したレジュメを配布する。
- <参考書>
- 『子ども支援学研究の視座』安部芳絵(学文社)
『省察的実践とは何か』ショーン著・柳沢昌一・三輪健二監訳(鳳書房)その他は授業中に適宜指示する。
- <オフィスアワー>
- 授業終了後に教場で対応する。
- <学生へのメッセージ>
- 現代教職論は、教職のいわば「入口」です。教師になりたいと強く思っている人も、とりあえず免許を取ろうと考えている人も、「教師の専門性」について考える中で、自分が教職に向いているのかどうか、考えてみてください。ひとりで向き合うのは大変なので、共に考えていければいいなと思います。
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