2014年度工学院大学 教職課程科目
物理学総論(Introduction to Physics)[6605]
2単位 川端 節彌 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 現代物理学の基礎の一つである特殊相対理論を主な題材として、以下の到達目標を達成する。
●一見常識とは矛盾しているようだが、それが正しことを理解する。 ●物理学の基本的な考え方を学ぶ。 ●演習問題を解いていくことによって考え方の理解を深める。
- <受講にあたっての前提条件>
- 物理学の理解には微積分が必要となります。講義中に微積分の解説をしますが、
●高等学校で学習した、基礎的な数学を理解していることを前提とします。
- <具体的な到達目標>
- ●特殊相対論の基本法則を理解する。
●基本的な問題に応用できる能力を養う。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 数学の準備 I
○ ベクトル ○ 関数 ○ 微分係数と導関数 ○ 導関数の基本公式 2. 数学の準備 II ○ 積分 ○ 積分の基本公式 3. ニュートンの力学 I ○ 運動の法則 ○ 運動方程式の解き方 4. ニュートンの力学 II ○ ガリレイの相対性原理 ○ ガリレイ変換 ○ 時間と空間 5. 電磁波と光 ○ 光の速度 ○ 電磁波 6. 光を伝える媒質エーテル ○ エーテル ○ マイケルソンとモーリーの実験 7. 特殊相対性理論の基本原理 ○ 相対性原理と光速度一定の原理 ○ 同時刻の概念 8. 時間の遅れと長さの収縮 ○ 光を使った時計による時間の考察 ○ 宇宙旅行で若さが保てる? 9. ローレンツ変換 ○ 基本原理からローレンツ変換を求める ○ ミンコフスキー空間 ○ 双子のパラドックス 10. ドプラー効果 ○ 音のドプラー効果 ○ 光のドプラー効果 ○ 宇宙は膨張してる? 11. 質量とエネルギー ○ 速度と質量の関係 ○ 仕事と運動エネルギー ○ 質量とエネルギー 12. 原子核エネルギーの原理 ○ 原子と原子核 ○ 安定な原子核 ○ 結合エネルギー 13. 原子核エネルギーの利用 ○ 核エネルギー ○ 原子力発電の原理 ○ エネルギー問題
- <成績評価方法及び水準>
- ●原則として定期試験で最終成績を評価し、60点以上の者に単位を認める。
●定期試験は、講義中に行った講義内容、例題、および演習問題から出題する。
- <教科書>
- 指定教科書なし。講義ノート配布
- <参考書>
- 「理工系物理学講義」加藤潔著(培風館)
- <オフィスアワー>
- 講義のある土曜日 16:30〜17:55
- <学生へのメッセージ>
- 初回の予習は必要ありませんが、2回目の授業からは、予習と復習を兼ねて、講義ノートやご自身のノートの前回の内容に目を通すようにしましょう。きっと効果があります。
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