2014年度工学院大学 教職課程科目
生物学概論(Introduction to Biology)[1608]
2単位 町田 郁子 非常勤講師
- <授業のねらい>
- すべての生物は細胞から構成されており、生物の遺伝形質は、細胞の核内に収納されている遺伝子によって決定されている。本講義では細胞・遺伝子について学びながら、生物が共通して、もしくは種特有に持つ、生命機能や性質に対する理解を深める。また、地球上に多種多様な生物種が誕生するに至った背景について学び、生物の環境への適応や他の生物との共生について考える。さらに、生命機能に関与する科学技術が、近年、再生医療等の分野へどのように応用されているのか、またどのような倫理的課題をもたらしているのかについても様々な側面から考える。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特になし。
- <具体的な到達目標>
- ●生命現象を理解する上で必要とされる生命科学の基本的な知識を会得し、生命科学に関する最近の話題が理解できる。
●生物の多様性についての知識を会得し、生物多様性保全の重要性に関する理解を深め、自身の考えを持つことができる。
- <授業計画及び準備学習>
- <授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス: 授業の進め方についてのガイダンスおよび授業のテーマに関する導入。 2.生命科学とは: 生命科学とはどのような学問か、また多様な生物に共通する特徴について概説する。 3 細胞とは: 生命の最小単位である細胞について、ひとつの受精卵から個体が形成されるまでの過程を、細胞の分裂・分化に着目しながら概説する。 4 生物の体のしくみと働き: 生物の生命の維持に関わる複雑かつ巧みな体の仕組みについて、種間で共通する点・異なる点に触れながら概説する。 5 細胞の構造: 細胞の構造について、細胞を構成する要素等について概説する。 6 遺伝情報の複製とタンパク質の生合成: DNAの構造および複製のしくみについて、また遺伝情報に基づいてタンパク質が作られるしくみについて概説する。 7 細胞の一生: 細胞の分裂や分化のしくみ、また細胞死やがん化について概説する。 8 生命の起源と進化: 地球上に生命が誕生した背景および生物の進化について概説する。 9 進化と行動: 生物の行動と進化の関係について概説する。 10生物の行動: 生物の様々な行動が引き起こされるしくみや意味について概説する。 11配偶者選択: 生物のオスとメスの特性、またヒトを含む様々な生物の配偶者選択に関する特徴について概説する。 12ヒトと動物の関係: ヒトが他の動物をどのように見てきたか、その歴史について概説するとともにヒトと動物の関係について様々な角度から概説する。 13再生医療: 再生医療分野へ応用される、細胞・遺伝子を用いた技術について概説する。 14生命倫理: 生命科学で技術の発達がもたらす倫理的課題について、歴史的背景とともに、実験動物の扱い・遺伝子技術・クローン技術・幹細胞技術等を例にあげながら概説する。 15学習成果の確認(試験)
準備学習: 常日頃から生命科学に関するキーワードを気に留めるよう心がけ、毎回の授業内容の復習をする。
- <成績評価方法及び水準>
- 定期試験と講義中に作成するショートレポートによる100点評価で行う。60点以上で合格とする。定期試験(80%)、ショートレポート(20%)。
- <教科書>
- 指定教科書なし。授業内でレジュメを配布する。
- <参考書>
- 指定参考書なし。
- <オフィスアワー>
- 授業の前後に12階講師室にいる。
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