2014年度工学院大学 建築学部建築デザイン学科

建築保全技術(Building Maintenance and Preservation)[3C72]

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2単位
大内田 史郎 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
後藤  治 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
中村 文美 非常勤講師  
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
近年建築物は、地球環境に配慮し、建築物を良好な状態で維持管理して長寿命化を図ることが求められている。それを実現するには、様々な技術上の配慮や工夫が必要である。本授業では、歴史的建築物の改良保全に関する実例を通して、建築物の改良保全に関する実務の流れと実務上必要となる専門的な技術・工法等に関する基礎的な知識を習得することを目標とする。

<受講にあたっての前提条件>
3年次・4年次の保存・再生デザイン分野の専門科目を履修していることが必要条件となる。また、2年次必修科目全般の知識を前提とするが、特に2年次科目では建築法規、建築施工、建築構法、日本建築史と関係が深い。保存・再生デザイン分野以外の3年次科目では建築の安全、構造材料施工、内外装材料施工、ファシリティマネジメントと関係が深いので、それらを履修していることが望まれる。

<具体的な到達目標>
改良保全に関する一般的な手順を学んだ上で、具体的な歴史的建築物(非木造、木造)の保存修理、改良保全の実例を取り上げ、そこに用いられた専門的な技術・工法を学ぶ。これらの学びを通して、課題を通して、具体的な建築物について、改良保全やその計画・施工を行う際の留意点や調査研究の視点を適切にまとめることに取り組む。その上で、建築保全、歴史的建造物の保存修復という専門分野に関する課題への意識を高める。

<授業計画及び準備学習>
第1週 授業の進め方、建築物の改良保全と技術、基本的な用語・実務
準備学習:身近にあるリフォーム、リニューアルされた建築物の実例を確認する
2〜4週 非木造、5〜11週 木造、12〜14週 非木造、15週  課題 とする。
日程調整が可能なら、歴史的建造物の保存・活用事例の見学をもって、通常の授業の代替とする(詳細は授業中に伝える)。
授業では、非木造、木造ともに、以下の内容について行う。
1) 歴史的建造物の「調査」と「設計」
2) 歴史的建造物の「保存」と「復原」
3) 歴史的建造物の「活用」と「再生」
4) 歴史的建造物の「監理」と「施工」
準備学習については、具体的な事例をとりあげて講義を行うので、事前にその事例について学習しておく。また、講義終了後に、その修復工事に関して発表されている学会の報告、報告書等に目を通して復習する。
学習成果の確認は、レポート課題の作成をもって行う。課題は、事例見学の時に出題する。授業中に課題作成のための注意点を伝えるので、それを理解しておくことが必要である。

<成績評価方法及び水準>
2回のレポート課題(木造・非木造)の作成(ともに100点満点)で、平均60点以上の成績をおさめた者に単位を認める。レポートの課題及びその留意点については、授業中に説明する。授業で取り扱うテーマに沿って、それぞれの理解度を評価するので、課題提出にあたっては、各授業の復習を兼ねて、テーマ別にまとめることが肝要である。

<教科書>
指定教科書なし。授業中に、具体的事例ごとに参考文献を示す。

<参考書>
指定参考書なし。授業中に具体的事例ごとに示す。

<オフィスアワー>
水曜日12:00〜13:00/面談希望者は事前にメールで連絡すること

<学生へのメッセージ>
新学部の授業として本年度から開講される授業のため、試行錯誤しながら進める形になるが、ご容赦いただきたい。


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