2014年度工学院大学 建築学部建築デザイン学科

商業インテリア(Commercial Interior Design)[5B23]

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2単位
飯島 直樹 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
商業インテリアは、1960年代以降、日本のデザイン界の中で特異な発展を遂げた領域であり、その質は世界のトップレベルにあります。現在ではショップ空間、食空間、百貨店やショッピングモールのような従来からの商環境にとどまらず、ホテルのようなサービス空間、オフィスや集合住居の生活空間、クリニック、学校、保育園、介護施設等の公共空間までがデザインの対象となっているのです。箱物=建築の視点よりも「都市生活における活力の生産現場」という視点で空間をデザイン対象とする。そうした空間の計画手法には独自の観点が要請される。この授業では、多岐にわたる商業インテリアをジャンル毎に分類分析し、それぞれに独自な空間言語を理解します。具体的なデザイン事例の研究から、優れた空間デザインの手法や求められる課題への応答を学びます。

<受講にあたっての前提条件>
商業インテリアは幅広い領域です。あらゆる建築デザインの条件を知る必要があります。後期3年・建築総合演習1の履修が望ましい。

<具体的な到達目標>
この授業で参照するインテリアデザインは、写真を眺め説明をされて分かるものではなく、自分の感覚とその空間を動き回る時間とが不可欠です。従って数回の商環境現場研修に参加し、その結果をレポートします。また学生間で議論することにより、その空間特質をリアルに理解・感得する。身体を介して、インテリアデザインの必須である素材や光の事実を体得することが出来ます。

<授業計画及び準備学習>
1:ガイダンス。観るべき商業インテリアデザインのイントロダクション。ガイドマップの紹介。
2:レクチャー/商空間デザインの推移。1968年の革命以降。
3:レクチャー/商業インテリアの特質(1)
  準備学習:指定した空間の体験
4:レクチャー/商業インテリアの特質(2)
  準備学習:指定した空間の体験
5:個別商空間を読み解く。青山・表参道のショップ探索(午前中のみ)
  準備学習:ガイドマップ分析(チーム作業)
6:レクチャー/商空間の読解(青山・表参道編)
7:個別空間を読み解く。銀座のショップ探索(午前中のみ)
  準備学習:ガイドマップ分析(チーム作業)
8:レクチャー/商空間の読解(銀座編)
9:ペチャクチャ・アワー1(ショップ探索のペチャクチャ報告)/レポート提出(1)
10:特別レクチャー/ラグジュアリーホテル、バー、などの探索(夜)
  準備学習:物件調査(チーム作業)
11:商業インテリアデザインの手法を知る(1)
13:商業インテリアデザインの手法を知る(2)/レポート提出(2)
14:ペチャクチャ・アワー2(好きな店自慢)
15:総論

  

<成績評価方法及び水準>
レポート2回提出。それぞれ100点満点で評価し、合計平均60点以上を合格とする。(授業中のペチャクチャアワーの発言を評価に加える)

<教科書>
日本インテリアデザイン史(鈴木紀慶/今村創平著・オーム社)

<参考書>
年鑑日本の空間デザイン(六耀社)、商店建築(商店建築社)、SPADE(六耀社)

<オフィスアワー>
メールにより随時受け付けます(iij@iijima -design.com)

<学生へのメッセージ>
出来るだけ街に出たい。実際の商業インテリア体験から、インテリアデザインに特有の特質をリアルに理解できる授業とします。


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