2014年度工学院大学 建築学部建築デザイン学科

インテリアデザイン論(Interior Design)[1A16]

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2単位
飯島 直樹 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
この授業はインテリアデザインの特質を概説する。日本のインテリアデザインは、建築のジャンルでありながら、特異な空間デザインの作法を生み出して来た。日本のインテリアデザインが20世紀の時代の流れと社会の変化の産物であることに留意し、その時代の思想や文学、芸術と密接に繋がっている事を具体的なインテリアデザインの事例から解明する。デザインの手法や分類の詳細は後期の「商業インテリア」で取り上げるので、この授業では「インテリアデザインとはどういうものか」「建築の作法とどこが違うのか」「デザインを介して表現することとはどういう事か」を概説する。紹介する本や、アート・映画を授業の間に実体験し、知覚の扉を開けて欲しい。

<受講にあたっての前提条件>
デザインは作り出すことが必須です。設計を経験することと、この授業で「知る」ことが合体してより理解が深められます。前期の3年/建築デザイン演習の履修が望ましい。

<具体的な到達目標>
(1)アートと仲良くなる。そのために美術館体験を必須とする。(2)映画と仲良くなる。授業の中で映画を見る。(3)難しい思想をおもしろがる。簡単な新書などで入門する。(4)いいデザインとそうでないものを、じっさいの現場で実感できるようになる。その方法を学ぶ。(5)デザインということの大きな範疇を知る。(6)インテリアデザインの通史を知る。「日本インテリアデザイン史」(オーム社)を通読することで、(1),(4),(5)が判断できる。

<授業計画及び準備学習>
1:授業ガイダンス。イントロダクション「インテリアデザインって何?」
2:レクチャー/20世紀の社会、思想、芸術、デザインの変遷に驚く(1)(1901~1968)
  準備学習:六本木ヒルズのミュージアムで「アンディ・ウオーホル展」を観る。
      「20世紀」(橋本治著)を買う、拾い読みする。
3:レクチャー/20世紀、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、(2)(1968)
  準備学習:「寝ながら学べる構造主義」(内田樹著)を買う、拾い読みする。
4:レクチャー/20世紀、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、(3)(1968~1989)
5:レクチャー/20世紀、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、(4)(1990~2001)
6:レクチャー/20世紀、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、(5)(2001~2014)
  準備学習:レポートを書く。(1000字以上、写真引用可、A4で2〜3枚)
7:映画から空間の秘密を経験する。ペドロ・コスタかカール・ドライヤー作品の上映。レポート提出(1)
  準備学習:紹介された映画を観ておく。
8:レクチャー/特別な空間の達成(ピーター・ズントーの建築レポート)
  準備学習:ピーター・ズントーという建築家のことを調べておく。
9:レポート/ 身近なインテリアデザイン(工学院大学Thought for Campus)
10:レクチャー/日本のインテリアデザイン史1
  準備学習:「日本のインテリアデザイン史」を拾い読みしておく。
11:レクチャー/日本のインテリアデザイン史2
  準備学習:レポートを書く。(1000字以上)
13:レクチャー/日本のインテリアデザイン史3レポート提出(2)。
14:総論、レポート評価発表と執筆者によるプレゼンテーション。

<成績評価方法及び水準>
レポート2回をそれぞれ100点満点で評価し、合計平均60点以上を合格とする。引用文は出典を明記のこと。提出原稿字数の1/4以上の引用は不可。

<教科書>
20世紀(橋本治著・筑摩文庫上下巻)、寝ながら学べる構造主義(内田樹著・講談社現代新書)、日本インテリアデザイン史(鈴木紀慶/今村創平著・オーム社)

<参考書>
ゼロ年代11人のデザイン作法(六耀社)、飯島直樹のデザイン[カズイスチカ]臨床記録1985-2010(飯島直樹著・平凡社)、日本の歴史(網野善彦著・筑摩学芸文庫)、生物と無生物の間(福岡伸一著・講談社現代新書)、反オブジェクト論(隈研吾著・筑摩文庫)

<オフィスアワー>
メール連絡により随時受け付け。(iij@iijima-design.com)

<学生へのメッセージ>
内容を暗記するような授業ではありません。デザインへの興味や楽しさを発見する場と考えてください。授業の際は何でも感想をノートに書き留めて、そこから「本を読む」という体質改善にしてください。この授業の最大の学習は教室の外にあります。いいデザインを探し、自分の言葉でつなぎ止め、判定することです。街をそういう風に観てください。

<参考ホームページアドレス>
http:/www.iijima-design.com


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