2014年度工学院大学 建築学部建築学科

構造デザイン(Structural Design)[6B71]

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2単位
金箱 温春 特別専任教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
建築(意匠)のデザインがあるように、構造にもデザインがあり、建築デザインと構造デザインは一体のものである。
構造計画は普遍的な構造技術を前提とするものであるが、一方ではそれぞれの建築の個別性にも対応することも必要であり、普遍性と個別性を兼ね備えたものである。
本講義では、豊富な構造設計事例のプロセスを紹介し、それをもとにして構造計画の原理を学ぶ。
構造デザインとは何かを理解し、建築設計と融合した構造デザインの考え方を身につける。

<受講にあたっての前提条件>
構造力学1、構造力学2、建築の構造2を受講していること。
建築構造の仕組みに興味があること。

<具体的な到達目標>
さまざまな構造形式や構造材料の特徴を理解し、実際の建築を見た際にも造の仕組みが理解できること。

<授業計画及び準備学習>
1.構造計画の意義
   建築デザインと構造デザインの関係について
2.構造形態と力学(鉛直荷重に対するデザイン) その1
   力の流れと種類、形態による力の制御、部材構成による力の制御
3.構造形態と力学(鉛直荷重に対するデザイン) その2
   平面的な部材の配置と応力 、上下階の不連続、柱抜けなどの対応
4.構造形態と力学(水平荷重に対するデザイン) その1
   水平荷重の評価、平面的な耐震要素の配置計画
5.構造形態と力学(水平荷重に対するデザイン) その2
   断面的な耐震要素の配置計画 、高層ビルの構造システム 、免震構造、制振構造
6.構造材料の特性と適用(RC造)
   RC造の特徴、設計上の注意、プレストレス、プレキャストコンクリート
7.構造材料の特性と適用(鉄骨造)
   鉄鋼の特徴、設計上の注意、鉄板の利用
8.構造材料の特性と適用(木造)
   木質材料の特徴、設計上の注意、在来軸組工法、集成材による構造
9.ハイブリッド構造の計画
   ハイブリッドの意義と可能性、分類と事例
10.複雑な機能・形態に対する構造計画 その1
    不定形な形態を作るルールや複雑なプログラムへの対応
11.複雑な機能・形態に対する構造計画 その2
12.敷地や基礎を考慮した構造計画
    基礎構造と上部構造の関係、特殊な敷地に対する構造デザイン
13.耐震改修の構造計画
    耐震改修の基礎知識、構造デザインの可能性
14.構造計画における略算の利用
    構造デザインと構造解析、解析モデル、解析手法、構造部材の略算
15.復習とテスト

<成績評価方法及び水準>
授業中に行う小テストとレポート、出席により評価する。
小テストは4回、10点満点×4=40点
レポートは1回、60点満点

<教科書>
金箱温春「構造計画の原理と実践」、建築技術 ISBN978-4-7677-0127-1

<参考書>
渡辺邦夫、新谷眞人、金箱温春「VA/魅せる力学」、建築画報社]

<オフィスアワー>
授業後の休憩時間

<学生へのメッセージ>
本講義では、構造計画(構造デザイン)の原理について述べ、豊富な構造設計事例をプロセスを含めて紹介を行います。
実例を通して構造計画を学ぶことが特徴です。
計画系の学生であっても構造の仕組みに興味があれば有益な授業となります。

<参考ホームページアドレス>
http://www.kanebako-se.co.jp


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