2014年度工学院大学 建築学部建築学科

地域施設計画(Architectural Planning of Community Facilities)[2A11]

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2単位
長澤  泰 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
地域社会の中で、人々の生活を支える住宅以外の各種建築について、その発生の歴史、空間の特性、果たすべき機能、計画と設計の方法を理解して、現実のさまざまな建築業務上必要な基礎的な知識を身につける。

<受講にあたっての前提条件>
建築計画に関連する講義を受講し、建築計画学の目的、発展経緯、問題点などを理解していること。

<具体的な到達目標>
具体的な到達目標は2段階に分かれる。

第1段階は、講義の第01回から第04回までで、後半の専門的な講義内容を理解するための基礎知識の習得が達成目標である。これにより後半の講義内容が理解できる。

第二段階は、第05回から第14回までで、専門分野知識の習得が達成目標である。これを終了すると現実の建築の計画と設計の内容が分かる。

<授業計画及び準備学習>
第01回 建築と生活の意味−建築とは何か?芸術としての建築、技術としての建築、環境制御装置としての建築、建築の社会性について学ぶ。
    準備学習:教科書 第1章 第1節を熟読しておく。

第02回 建築学・建築計画学−建築学の分野、建築計画の発生、建築計画の定義、専門家する建築計画、建築計画の広がりについて学ぶ。
    準備学習:教科書 第1章 第2節を熟読しておく。

第03回 設計と計画−設計デザインという行為、建築計画の調査研究、使われ方調査、POE、様式主義・機能主義義・形態主義について学ぶ。
    準備学習:教科書 第1章 第3節と第4節を熟読しておく。

第04回 住まいと施設−人々の生活とそれを支える建築群、住まいとは何か?施設とは何か?トータルインスティテュ―ションとは何か?を学ぶ。
    準備学習:教科書 第1章 第5節ならびに第2章の全般を熟読しておく。

<第01回-第04回までは、後半の講義内を理解するための基礎的な内容である。ここまでに基礎知識の習得を達成する。>

第05回 医療施設(1)−診断し治療する場として、包括医療の概念、診療所・病院、病院計画基礎、成長と変化への計画、規模・寸法計画、ひと・もの・情報の流れ、安全・安心計画、設備計画を学ぶ
    準備学習:教科書 第3章 第1節を熟読しておく。

第06回 医療施設(2)−治癒を促す場として、療養環境の歴史、病棟平面の変遷、病棟規模とスタッフステ―ション、癒しの環境の概念を学ぶ。 
    準備学習:教科書 第3章 第2節を熟読しておく。

第07回 福祉施設−自立を支援する場として、救済から福祉への変遷、知的障害者・高齢者のための施設、デイケア施設、特別養護老人ホーム、老人保健施設の計画を学ぶ。
    準備学習:教科書 第3章 第3節を熟読しておく。

第08回 学校建築(1)−知識を教える場として、義務教育と学校建築の誕生の歴史、教育の民主化、教室の発生と学級王国、履き替えの計画、校舎と運動場の配置計画、教室型を運営方式を学ぶ。
    準備学習:教科書 第3章 第4節を熟読しておく。

第09回 学校建築(2)−体験し学ぶ場として、英国と米国の学校建築、オープンスクール、教育から学習への変化、体験型教育の環境設計を学ぶ。
    準備学習:教科書 第3章 第5節を熟読しておく。

第10回 図書館建築−情報を探索する場として、図書館の起源、日本の図書館の変遷、図書館サービス・ネットワーク、出納・接架橋方式、図書館建築の平面計画、図書館建築の方向性について学ぶ
    準備学習:教科書 第3章 第6節を熟読しておく。

第11回 博物館建築−展示物を鑑賞する場として、博物館の起源、博物館の種類、博物館の展示品、保管と展示の違い、美術館の建築計画、博物館の変貌について学ぶ。
    準備学習:教科書 第3章 第7節を熟読しておく。

第12回 劇場建築−演技を観る場として、劇場の起源、プロセ二アム舞台の出現、オペラハウス、市民のための劇場、舞台・客席の計画、伝統劇場とホールの計画について学ぶ。
    準備学習:教科書 第3章 第8節を熟読しておく。

第13回 オフィスビル−執務する場として、オフィスビルの出現、空間利用の形態、レンタブル比と規模計画、執務空間とコアの計画、オフィスレイアウトについて学ぶ。
    準備学習:教科書 第3章 第9節を熟読しておく。

第14回 コミュニティ施設−地域の交流を促す場として、近隣住区の概念、運営計画と建物、複合化の計画、今後のコミュニティ施設について学ぶ。
    準備学習:教科書 第3章 第10節を熟読しておく。

<第05回-第14回は、専門分野知識の習得が達成目標である。>

第15回 期末筆記試験−講義時間内の1時間で、設問に解答する。「教科書のみ」持ち込みを許可する。

授業時間外で行うべき予習は、授業時間内で話せる内容は限られているので、教科書の該当箇所を読みこなしておくことを原則とし、復習は、授業時間の該当個所だけでなく、それ以外の部分も出題範囲になるので、全般的に読んでおくことが望ましい。

毎回の講義の冒頭にB6版の「講義NOTE」を配布し、講義終了時間の前約10分ほどの時間を取り、講義内容からキーワードを掲げて、それについての小レポートを作成し、講義終了時に回収する。これは講義内容の理解度を評価するための補助として利用する。

<成績評価方法及び水準>
最終の第15回目の講義時間内に約1時間で設問に解答する期末定期筆記試験を実施し、100点満点でその採点を持って評価を行う。60点以上で合格とする。なお、期末定期筆記試験では「教科書のみ」の持ち込みを許可する。

授業時間外で行うべき予習・復習は、授業時間内で話せる内容は限られているので、教科書の該当箇所を読みこなしておくことを原則とし、該当個所以外の部分も出題範囲になるので、全般的に読んでおくことが望ましい。

毎回の講義の冒頭にB6版の「講義NOTE」を配布し、講義終了時に講義内容からキーワードを掲げて、それについての小レポートを回収する。このレポートの採点は行わないが、期末定期筆記試験採点時に、特に記述問題の解答に対して、講義内容の理解度を評価するための補助として利用する。

<教科書>
「建築計画」長澤泰編著、在塚礼子・西出和彦著、市ヶ谷出版社、改訂版、2011年

<参考書>
新建築学体系一式、彰国社

<オフィスアワー>
オフィスアワーは、講義時間前後。メアドはdonpayasusin@gmail.comである。

<学生へのメッセージ>
本講義では、いかなる建築の分野あるいは建築以外の分野においても、将来必ず役に立つ知識と考え方を学ぶことができるので、しっかりと身につけておくことを期待する。


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