鋼構造（Steel Structure）[1A15]

＜学位授与の方針＞

○	1. 基礎知識の習得
◎	2. 専門分野知識の習得
	3. 汎用的問題解決技能
	4. 道徳的態度と社会性
○	5. 創成能力

＜授業のねらい＞

鉄骨を用いた建築構造を「鋼構造」とよび、超高層、ドームから戸建住宅まで幅広く建築の構造に用いられている。ここではまず構造設計の基礎となる塑性崩壊や座屈に関する基礎的な理論を学んだ後、これらの基本的な理論と実際の構造設計と施工の関連を、写真、映像、模型なども用いて感覚的にも理解する。免震や制振、構造デザインなどの最新の技術についてもその概要を学ぶ。

＜受講にあたっての前提条件＞

構造力学の単位を取得している学生が望ましい。構造技術に興味を持つ学生向け。

＜具体的な到達目標＞

・鋼構造の構造設計、特に耐震設計の概要を体系的に理解する。
・簡単な塑性崩壊荷重や座屈荷重の計算ができるようになる。
以上を目標とする。

＜授業計画及び準備学習＞

１．　ガイダンス、鋼構造の技術と建築
２．　鋼材の特徴と種類
３．　鋼構造の形式
４．　構造設計の枠組
５．　部材の許容応力度設計１　圧縮材と引張材
６．　部材の許容応力度設計２　曲げ材
７．　終局強度設計１　全塑性モーメント
８．　終局強度設計２　塑性崩壊
９．　終局強度設計３　ビルの崩壊と保有水平耐力
１０．接合部の施工と設計１　高力ボルト接合
１１．接合部の施工と設計２　溶接の原理と方法
１２．接合部の設計と保有耐力接合
１３．空間構造と構造デザイン
１４．免震と制振
１５．達成度の確認
（順序は変更する可能性あり）
授業プリントを事前にキューポートよりダウンロードして目を通すこと。

＜成績評価方法及び水準＞

期末試験６０点以上を合格とする。

＜教科書＞

指定教科書なし。
キューポートでプリントを配布する。プリントの空欄、余白に講義の解説を書き込むことでオリジナルの教科書が完成する。

＜参考書＞

日本建築学会関東支部「鉄骨構造の設計　学びやすい構造設計」
日本建築学会「構造用教材」

＜オフィスアワー＞

随時（新宿2514室　メール予約要）。授業終了後の質問も可。

＜学生へのメッセージ＞

建築構造は理論と実物の接点にあり、力学や解析だけで実際の構造物は建たない。ここでは基礎的な構造理論も勉強するが、演習、卓上実験、映像なども用い、実際の鋼構造がどう荷重に耐えるのか、どう壊れるのか、また現場でどう作るのか、感覚的にも理解できるよう説明する。