2014年度工学院大学 建築学部まちづくり学科

都市設備(Urban Environment and Infrastructures)[2A73]

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2単位
林  一宏 非常勤講師  
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
・健全な都市は、必要な資源やエネルギーが供給され、不要なゴミや下水が処理されることで成立している。
・地域冷暖房なども含め、都市設備を正しく整備・活用すれば環境負荷の削減に貢献する。
・都市設備の目的と仕組み、現状と課題について、基礎的な知識として習得することを目標とする。

<受講にあたっての前提条件>
・受講の前提となる他講義は特になし
・エネルギーや都市に関し、新聞記事程度の専門用語理解が望ましい

<具体的な到達目標>
・都市設備の目的と仕組みを把握する。
・現状と課題も含め、自分の言葉で説明出来る程度に知見を整理する。
・都市設備に関連する法令や、監督官庁等についてもその概略を理解する。

<授業計画及び準備学習>
1.都市設備概論
  電力・ガス・上下水道・ごみ処理・地域冷暖房等、都市設備の全体概要を解説する。
2.発電方式とエネルギー構造
  エネルギーの種別や電力会社発電所における発電方式の概要を解説する。
3.配電方式と需要家側設備
  電流・電圧等の基本を確認した上で、配電設備や需要家側設備の概要を解説する。
4.ガス調達とガス供給
  ガスの分類を確認した上で、ガス供給事業の概要を解説する。
5.ガスに関連する新エネルギー
  シェールガスなど非在来型ガス、及び石炭など燃焼系エネルギーの概要を解説する。
6.水源と浄水施設
  上水道を構成する水源から浄水施設、水道管などの概要を解説する。
7.浄化槽と下水道
  下水道の構成と浄化槽の仕組み等の他、排水再利用に関して解説する。
8.下水処理施設
  生活排水処理の他、都市水害抑制の視点などから下水処理施設の概要を解説する
9.3Rとごみ収集方式
  ごみとは何かを確認した上で、ごみ収集の方式について概要を解説する。
10.ごみ処理施設と最終処分場
  いわゆる清掃工場と、その先の最終処分場に関して概要を解説する。
11.地域熱供給と再生可能エネルギー
  地域冷暖房施設の目的や現状と併せ、再生可能エネルギーの概要を解説する。
12.特定電気事業とスマートシティ
  電気事業自由化の流れと、『スマート』を冠する様々な構想の概要を解説する。
13.防災の視点から見た都市設備
  防災に関する国の取り組みや、消防他組織の活動概要を解説する。
14.持続可能な都市とは
  都市交通について説明した上で、都市設備の概要の再確認を行う。
15.学習成果の確認(試験)

・毎回講義の最後に、理解確認他の目的でレポート作成を行う。
・毎回の準備学習として、授業計画に関連する文献類を検索してその全体像を把握し、自分の意見も含め理解・整理しておくことを求める。
・復習として、再度全体像に関する理解を整理しておくことを求める。更に不明な点がある場合は適宜質疑のこと。

<成績評価方法及び水準>
・期末試験結果を約8割、講義内レポート提出を約2割として総合的に評価し、100点法で示す
・90点以上:秀、80点以上89点以下:優、70点以上79点以下:良、60点以上69点以下:可、59点以下:不可

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
指定参考書なし

<オフィスアワー>
講義終了後20分程度

<学生へのメッセージ>
就職活動に配慮し、可能な限り1講義完結形式の授業になるようにします。我々の生活を支える都市設備のありようを理解し、建築に対し広い視野での思考を持つ契機になればと考えています。


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