2014年度工学院大学 建築学部まちづくり学科

建築の安全(Architectural Safety)[3A11]

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2単位
村上 正浩 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
宮村 正光 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
三好 勝則 特任教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
建築の防火対策と日常的な事故の予防対策などについて学ぶ。火災安全・消防法・消防用設備の知識を身につけると同時に、出火防止計画・延焼拡大防止計画・防排煙計画・避難計画の考え方を習得する。さらには建築内外で発生する事故を未然に防ぐための予防対策、建築の地震安全対策を学ぶ。

<受講にあたっての前提条件>
・建築計画、建築設備について基礎的な理解ができていること。
・社会貢献学入門、減災学入門を受講しておくことが望ましい。

<具体的な到達目標>
・火災・消火の原理、消防法、消防用設備について説明できる。
・出火防止・延焼拡大防止・防排煙・避難に関わる計画の考え方を説明できる。
・日常的な事故を予防するための対策について説明することができる。
・建築の地震安全対策について説明することができる。

<授業計画及び準備学習>
1 ガイダンス
講義の進め方とレポート課題の内容・評価基準について説明する。
準備学習:指定した教科書を購入しておく。

2 建築内の事故予防
建築内で日常的に発生する事故を未然に防ぐための対策を理解する。
準備学習:新聞記事や日経アーキテクチャを参考に、建築内で日常的にどのような事故が起きるのかを考えておくこと。参考図書「建築防災・安全(室崎益輝、鹿島出版会)」も参考にする。

3 火災安全の基礎知識(1)
火災被害の実態と原因、火災の原理、消火の原理を理解する。
準備学習:教科書第1章を読み、火災の基礎について理解しておく。

4 火災安全の基礎知識(2)
感知器の原理、消防法の基礎を理解する。
準備学習:教科書第1章と第2章を読み、火災の基礎について理解しておく。

5 消防用設備(1)
消火器、連結送水管の仕組みや設置基準などを理解する。
準備学習:教科書第4章(4.7、4.25)を読み、消火器・連結送水管について理解しておく。

6 消防用設備(2)
屋内消火栓設備、スプリンクラー設備の仕組みや設置基準などを理解する。
準備学習:教科書第4章(4.9、4.15)を読み、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備について理解しておく。

7 消防用設備(3)
その他の消防用設備の仕組みや設置基準などを理解する。
準備学習:教科書第4章(4.10〜4.14)を読み、初期消火設備について理解しておく。

8 防火計画(1)
出火防止・延焼拡大防止に関わる計画の考え方を理解する。
準備学習:教科書第1章を読み、火災の原理・火災の拡大を復習しておく。参考図書「やさしい火災安全計画(青木義次・富松太基・森山修治、学芸出版社)」も参考にする。

9 防火計画(2)
防排煙に関わる計画の考え方を理解する。
準備学習:教科書第4章(4.23)を読み、防排煙設備について理解しておく。参考図書「やさしい火災安全計画(青木義次・富松太基・森山修治、学芸出版社)」も参考にする。

10 避難計画
避難に関わる計画の考え方を理解する。
準備学習:教科書第4章(4.19〜4.21)を読み、避難設備について理解しておく。参考図書「やさしい火災安全計画(青木義次・富松太基・森山修治、学芸出版社)」も参考にする。

11 消防法の基礎
火災の進展と予防・防火安全を理解する。
準備学習 教科書第1章に記述している火災の基本を理解しておく。

12 消防法による消火・消防活動の確保
消防法による消火・消防活動の確保を理解する。
準備学習 消防法第6章及び消防活動に必要な設備について理解しておく。

13 消防設備規制制度の変遷
消防設備規制制度の変遷を理解する。
準備学習 消防法第1章及び教科書第2章、性能規定化について理解しておく。

14 地震安全
耐震・制震・免震など建築の地震安全対策を理解する。
準備学習 建築構造に関わる科目の復習を行い、基礎的な知識について十分に理解しておく。

15 学習成果の確認
レポート課題を作成し、提出する。
準備学習:前回までの総復習を行い、レポート課題を作成する。

<成績評価方法及び水準>
レポート課題1(40点)、レポート課題2(60点)を100点満点で評価し、合計60点以上を合格とする。

レポート課題1:日常的な事故の防止の視点から自宅・大学キャンパスを調査し、現状の問題点とその対策を考える。

レポート課題2:火災安全の視点から自宅・大学キャンパスを調査し、現状の問題点とその対策を考える。

<教科書>
防災研究会AFRI:「図解 よくわかる消防設備―マイホームから高層ビルまで」、日本実業出版社
その他は適宜配布。

<参考書>
「やさしい火災安全計画」、青木義次・富松太基・森山修治、学芸出版社
「建築防災・安全」、室崎益輝、鹿島出版会
「建築防火」、堀内三郎、朝倉書店
「イラストでわかる防災・消防設備の技術」、中井多喜雄他、学芸出版社
「消防設備規制と火災予防―予防行政のあゆみ」、次郎丸誠男著、オーム社

<オフィスアワー>
月曜日〜金曜日 18:00〜19:00 ただし事前に予定を確認のこと。
E-mail:murakami@cc.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
・本講義は、神戸学院大学および東北福祉大学との連携講義科目に位置づけられています。
・講義開始後の入室は原則として認めないので、遅刻厳禁で臨んでください。
・準備学習に使う講義資料はポータルシステムから入手すること。


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