2014年度工学院大学 第2部建築学科
△文化人類学A(Cultural Anthropology A)[3702]
2単位 吉田 司雄 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- 文化人類学という学問は、フィールドワークによって得られた知見や異文化から逆照射される新たな自己像を提出することで、様々な領域の人々に刺激を与え続けてきた。この授業では文化人類学の方法や成果を歴史的に辿ることで、人類学的な発想や思考の可能性を考えていきたい。それらを通して、多様な文化のあり方を凝視する柔軟なものの見方を身につけることができるはずである。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特になし。
- <具体的な到達目標>
- 人類学に関する基本的な知識を習得すると共に、柔軟で多面的な物事の見方を養い、自らの言葉で表現できるようになることを目標とする。
- <授業計画及び準備学習>
- 1 ガイダンス(授業内容と履修上の注意事項の説明)
準備学習:文化人類学とはどういう学問か?インターネットで調べてみる 2 人類学の誕生 準備学習:大航海時代の歴史を世界史便覧等で確認しておく 3 進化論と社会人類学 準備学習:ダーウィンの進化論とその影響について調べてみる 4 書斎の人類学 準備学習:フレイザー『金糸篇』を手にとってみる 5 フィールドワークと機能主義 準備学習:マリノフスキー『西太平洋の遠洋航海者』(1922年)を手にとってみる 6 構造機能主義理論の確立 準備学習:ラドクリフ=ブラウンの『アンダマン島民』(1922年)を手にとってみる 7 アメリカ文化人類学と文化相対主義 準備学習:フランツ・ボアズとその弟子たちについて調べてみる 8 文化相対主義の問題点(1) 準備学習:マーガレット・ミード『サモアの思春期』(1928年)を手にとってみる 9 文化相対主義の問題点(2) 準備学習:ルース・ベネディクト『菊と刀』(1946年)を手にとってみる 10 構造主義人類学とはどういうものか 準備学習:レヴィ=ストロース『悲しき熱帯』(1955年)を手にとってみる 11 宗教とタブー 準備学習:メアリー・ダグラス『汚穢と禁忌』(1966年)を手にとってみる 12 無文字社会 準備学習:ウォルター・J・オング『声の文化と文字の文化』(1982年)を手にとってみる 13 ナショナリズムと言語 準備学習:ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』(1983年)を手にとってみる 14 人類学と歴史の遭遇―キャプテン・クックの死 準備学習:サーリンズ『歴史の島々』(1985年)を手にとってみる 15 学習成果の確認(教場試験&教場レポート) 準備学習:授業での指示を守り、「自分の言葉で」批評を書き上げる
- <成績評価方法及び水準>
- 授業にきちんと出席することが成績評価の前提。学期末に授業内容すべてを範囲とする教場試験を実施、さらに教場でレポートを執筆してもらい、それらの評価の合計で60点以上の者に単位を認める。平常点、学期末試験、レポートの比率は、3:3:4。
- <教科書>
- 指定教科書なし。
- <参考書>
- 読んでほしい本を教場で随時紹介する。
- <オフィスアワー>
- 新宿校舎2715研究室 水曜18:30〜19:30
それ以外は教員に直接たずねること。
- <学生へのメッセージ>
- 上記の授業計画や成績評価方法はあくまで予定であり、変更も大いにありうる。詳しくは初回授業時に説明する予定なので、第1回目から必ず出席すること。
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