2014年度工学院大学 第2部建築学科

市街地整備計画(Planning for Improvement of Built-up Area)[2F72]

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2単位
遠藤 新 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
我々の生活は一つの建築の中だけにとどまることはなく、街や都市の全体に広がっている。人が暮らす都市や街をどのように整備し、計画すればよいのか。その考え方と基本的な方法について学び、人間の生活環境としての都市や街について考える視点を養う。

<受講にあたっての前提条件>
特になし。

<具体的な到達目標>
市街地整備の考え方と基本的な手法について理解する。その目標や成果について古今東西の多数事例を通して理解する。

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス
授業全体の流れと基本的なポイントを理解する。
準備学習(以下毎週共通)毎回の授業準備として、キューポートにて事前に配信する授業資料を一読して不明点や疑問点をチェックすること。

2.都市とは何か
市街地整備の目標は何か。何を対象とするのか。現代の都市や街とその特徴について理解する。
(キーワード)都市、都市の構成要素、インフラストラクチャー

3.都市の全体像を捉える
市街地整備を計画するためには市街地を含む都市の全体を捉えることが必要となる。その考え方と具体的な方法について理解する。
(キーワード)都市のイメージ、都市構造、都市の文脈

4.美しい都市をデザインする
世界の美しい都市はどのようにできているのか。街の美観はどのように形成するのか。その考え方を理解し、具体例を通じて要点を把握する。
(キーワード)景観、街並み、連続性、一体感

5.人が集まる都市空間をデザインする
魅力的な都市には人が集まる都市広場がある。世界の魅力的な都市広場について学び、その空間の特徴やデザインする際のポイントを理解する。
(キーワード)プレイスメーキング、ランドスケープ、都市広場

6.歩いて楽しい都市空間をデザインする
人の活動で賑わうストリートは楽しい。そのような都市空間をどのようにデザインするか。世界の魅力的なストリートについて学び、その空間の特徴やデザインする際のポイントを理解する。
(キーワード)建物と街路の中間領域、歩行者空間、ストリートファニチャ、ストリート文化

7.都市の色彩環境をデザインする
都市空間には様々な色彩が溢れる。色彩のあり方がその都市空間の性格をも決めてしまうことがある。都市空間の色彩はいかにデザインするべきか。その考え方と要点を理解する。
(キーワード)色相、明度、彩度、色の効果、屋外広告物、建物ファサード、景観法

8.都市の光環境をデザインする
都市の魅力的な夜景は人を惹き付ける。都市の光環境はどのようにデザインできるのか。その考え方を理解し、具体例を通じて要点を把握する。
(キーワード)色温度と感じ方、都市空間を見せる照明

9.都市の歴史的環境をデザインする
都市は歴史的な存在である。過去から受け継いだ都市空間の価値をどのように理解し、都市デザインの方法を通じて、いかにして次の世代に継承するか。その考え方と要点を理解する。
(キーワード)地域資源、保全と活用、リノベーション

10.まちづくりをデザインする
都市デザインの担い手はその都市に暮らす我々自身である。都市住民はいかにして都市のデザインに係わるのか。まちづくりの視点から、その考え方と要点を理解する。
(キーワード)まちづくり、コミュニティ、人のつながり、居場所のデザイン

11.都市の使い方をデザインする
都市空間の使い方を少し変えるだけで、そこから都市のあり方が大きく変わり始めることもある。都市空間の使い方を変えようとする社会実験の試みについて、その成果と要点を理解する。
(キーワード)社会実験、都市空間の維持管理

12.都市の中の移動をデザインする
都市が発展するには人が快適で便利に移動できる手段と空間の存在、移動性の確保が重要である。都市の中の人の移動性を高めるための手段、そのデザインの考え方と要点を理解する。
(キーワード)都市交通、モビリティ、街路とネットワーク

13.都市の賑わいをデザインする
東京から地方に目を向けると、人口減少と経済衰退から昔のような輝きを全く失ってしまった都市が少なからずある。都市が衰退する要因を理解しつつ、都市の賑わいを取り戻す試みについて、具体例を通じてその成果と要点を理解する。
(キーワード)都市の郊外化、中心市街地、都心居住、コンパクトシティ

14.まとめ、レポート課題の出題
前回までの内容を踏まえて、レポート課題を出題する。レポート課題の論点を理解する。
授業全体を振り返り、市街地整備計画について総括的に理解する。

15.予備

<成績評価方法及び水準>
期末レポート課題100%、60点以上を合格とする。

<教科書>
教科書指定なし。授業時間中に適宜紹介する。授業の参考になる情報はキューポートにて随時配信する。

<参考書>
参考書指定なし。授業時間中に適宜紹介する。授業の参考になる情報はキューポートにて随時配信する。

<オフィスアワー>
原則として火曜日の7限。その他の時間の面談を希望する学生は遠藤までメール等で連絡ください。
arata@cc.kogakuin.ac.jp


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