2014年度工学院大学 第2部建築学科

防災工学(Disaster Prevention Engineering)[1F71]

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2単位
村上 正浩 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
三好 勝則 特任教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
地震災害に限らず、風水害、火山災害、高潮災害、津波災害、都市大火など過去の災害と教訓、都市・地域レベルの防災・防火対策と計画理論、国・自治体の災害危機管理、企業防災、さらに環境犯罪学の知見に基づいた防犯環境設計を学び、都市・地域の安全・安心を実現していくための知識を習得する。

<受講にあたっての前提条件>
・地震工学、建築防災について基礎的な理解ができていること。

<具体的な到達目標>
・自然災害や都市大火など過去の災害とその教訓を説明することができる。
・防災・防火対策と計画理論を説明できる。
・国・自治体の災害危機管理の考え方を説明できる。
・環境犯罪学の知見に基づいた防犯環境設計の考え方を説明できる。

<授業計画及び準備学習>
1 ガイダンス
講義の進め方とレポート課題の内容・評価基準について説明する。
準備学習:指定した課題図書を購入しておく。

2 デザインは犯罪を防ぐ
防犯環境設計の考え方を理解する。
準備学習:ポータルシステムで配布する講義資料を読み、環境犯罪学について理解しておく。

3 我が国の災害環境(1)
我が国で発生する風水害・高潮災害から得た教訓を理解する。
準備学習:防災白書を参考にして、風水害・高潮災害について理解しておく。

4 災我が国の災害環境(2)
我が国で発生する土砂災害から得た教訓を理解する。
準備学習:防災白書を参考にして、土砂災害について理解しておく。

5 我が国の災害環境(3)
我が国で発生する地震災害・火山災害から得た教訓を理解する。
準備学習:防災白書を参考にして、地震災害・火山災害について理解しておく。

6 我が国の災害環境(4)
我が国で発生するその他自然災害から得た教訓を理解する。
準備学習:防災白書を参考にして、その他自然災害について理解しておく。

7 新たな災害リスク
近年の都市構造や社会環境の変化に伴う、新たな災害リスクを理解する。
準備学習:防災白書を参考にして、近年の都市構造や社会環境の変化によって生じた災害リスクについて理解しておく。

8 切迫する大規模地震と地震防災対策
首都直下地震や南海トラフ巨大地震の被害想定と対策を理解する。
準備学習:地震工学を復習したうえで、内閣府の被害想定や防災白書を参考に、首都直下地震や南海トラフ巨大地震について理解しておく。

9 震災に強い都市づくり
都市大火の歴史、都市レベルの都市防災計画の考え方を理解する。
準備学習:2年次に「都市計画」で用いた教科書を参考にし、都市の防災計画について復習しておく。

10 防災まちづくり
地域レベルの防災まちづくりの考え方を理解する。
準備学習:2年次に「都市計画」で用いた教科書を参考にし、都市の防災計画について復習しておく。

11 災害と情報
事前の防災対策および事後の応急対応において不可欠な情報の考え方を理解する。
準備学習:KuPortで配布する講義資料を読み、災害情報について理解しておく。参考図書「都市防災学 地震対策の理論と実践(梶秀樹・塚越功、学芸出版社)の6章も参考にする。

12 大規模災害対応
大震災による被害の系譜と応急対応の考え方を理解する。
準備学習:大規模地震による被害概要を復習しておく。参考図書「いのちを守る地震防災学(林春男著、岩波書店)」第1章と第2章も参考にする。

13 大震災への備えとしての地域社会づくり
大震災への備えとしての地域社会づくりについて理解する。
準備学習:これまでの復習を行い、緊急に対処すべき事柄について考えておく。参考図書「いのちを守る地震防災学(林春男著、岩波書店)」第3章から第8章も参考にする。

14 大震災からの復旧・復興
震災後の復旧・復興について理解する。
準備学習:これまでの復習を行い、震災からの復旧・復興について考えておく。参考図書「いのちを守る地震防災学(林春男著、岩波書店)」第3章から第8章も参考にする。

15 学習成果の確認(レポート課題作成)
レポート課題を作成し、提出する。
準備学習:前回までの総復習を行い、レポート課題を作成する。

<成績評価方法及び水準>
レポート課題1(30点)、レポート課題2(70点)を100点満点で評価し、合計60点以上を合格とする。

レポート課題1:平成関東大震災(福井晴敏、講談社)を読んで、自分の現在の生活を見直し、これから何をすべきか、どのような対策をとるべきか、を各自で考える。

レポート課題2:各自が住んでいるまちを防災の視点から再点検し、国・自治体が提供している様々なハザード情報や防災マップなども活用しつつ、オリジナルの地域点検マップ・マニュアルを作成する。

<教科書>
・レポート課題1の課題図書
 福井晴敏:「平成関東大震災 いつか来るとは知っていたが今日来るとは思わなかった」、講談社
・その他は適宜配布

<参考書>
「都市防災学 地震対策の理論と実践」、梶秀樹・塚越功、学芸出版社
「いのちを守る地震防災学」林春男著、岩波書店
「まちづくりの近未来」三船康道+まちづくりコラボレーション、学芸出版社

<オフィスアワー>
月曜日〜金曜日 20:00〜21:00 ただし事前に予定を確認のこと。
E-mail:murakami@cc.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
準備学習に使う講義資料はポータルシステムから入手すること。


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