2014年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科
認知科学(Cognitive Science)[3C21]
2単位 蒲池 みゆき 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | ○ | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 認知科学とは,認知心理学,情報科学,神経科学などの上位概念にあたる言葉で,人間の心的行動をつかさどる機能を科学的に明らかにしようとする分野全体を指す.そのため,文理の区別なく幅広い知識と手法を用いた研究が行われている.授業では,出来る限り分野の全体像を網羅し,計算モデル化の進んだ認知科学的概念の理解を目指す.また,授業中に指示するヒトをはじめとする行動実験データ取得時の実験者の心得についてもよく理解することで,卒業論文製作時の研究テーマ設定等に役立てる.
- <受講にあたっての前提条件>
- 情報処理心理学、統計学など人間情報に関わる科目を受講済であることが望ましい。
- <具体的な到達目標>
- 認知科学に関わる基礎知識と背景分野についてまとめることができる。
行動実験データ取得の心得を習得し、適切な実験計画をくみ立てることができる。
- <授業計画及び準備学習>
- 内容は下記の内容を中心に、5期に分けて進める予定である。
1.認知科学ガイダンス 2.認知科学の歴史1: 心理物理学、計算論と認知科学 3.認知科学の歴史2: 神経科学、情報処理的アプローチ 3.奥行知覚と脳機能 4.運動知覚と脳機能 5.運動と感覚記憶 6.注意の処理機能 7.順応効果 7.記憶の時間的分類 8.ヒトの言語処理と脳科学的アプローチ 9.失認症と失語症 10. 顔認知と相貌失認 11. 再生と再認 12. 表情認知過程と顔認知モデル 13. 情報処理のモジュールでの説明 14. 認知科学的アプローチとは 15. まとめ(試験)
ただし、認知科学と組み合わされる分野は独立では成り立たないことが 多いため、テーマごとに複数の組み合わせとして理解すること。
認知科学における実験等とそのデータにより立証される心的・数理的モデルを解説します。 準備学習では、各回でのノートとともに、関連するテーマでの文献を各自調べ、質問をまとめてくること。
- <成績評価方法及び水準>
- 2年次「情報処理心理学」の上級者編.
評価は,授業中(20%)と期末(80%)にレポートを課す. レポート作成にあたり,過去の実験に基づいたデータ取得等を課す場合がある.実験データの収集を宿題として課し、データの解析、そのテーマに対する背景の調査が含まれていることが条件となる.
- <教科書>
- 指定教科書なし
- <参考書>
- 授業中に指示します.
- <オフィスアワー>
- 授業時間後等、随時。授業時間以外はメールにて事前に連絡をとること。(23F居室前に掲示)
- <学生へのメッセージ>
- できるだけ理解が難解にならないよう解説したいと思いますが、
わからない点は質問をするか自分で調べることが分野を理解する近道です. 重要な質問をして来た場合は,評価に+を加えます.
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