2014年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

音情報処理(Acoustics and Speech Processing)[2C21]

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2単位
管村  昇 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
「音」は我々の日常生活に深く関わっている。マルチメディア、ブロードバンド、モバイル通信時代を迎えて音響・音声情報技術はますます重要なものとなってきている。この講義を通して音の基本的な性質を学習すると共に、人にとって最も自然なミュニケーション手段である音声について学習する。また音と人間の知覚および社会との関係について講義する。

<受講にあたっての前提条件>
音の物理的な特性を理解するための、数学(特に三角関数)の知識。

<具体的な到達目標>
この講義の目標は、「音」の重要性を認識し、「音」に興味を持ってもらうことである。講義を通して、音に関する基本的な性質、扱い方を理解できる。

<授業計画及び準備学習>
1. ガイダンス             
本講義の進め方(14回の講義内容について、シラバスに準じて説明)および成績評価、参考図書、オフィスアワーについて説明する。
事前の準備:本講義を受講する目的を明確にしておく。本講義で何を学びたいかをしっかり認識すること。
2.音の種類と役割         
    予習:身近な音の例を考えておく。
    復習:音に関係する分野と人間社会における音の役割を理解する。
3.音源の種類・音の伝わり方         
    予習:音源にはどのような種類があるかを考えておく
    復習:音の伝わり方、音速、音圧レベルについて理解する
4.音の物理的表現
    予習:音の物理的表現方法について講義する。対数について理解しておくこと。
    復習:音圧と単位のデシベルについて理解する。
5.音の性質        
    予習:音にはどのような性質があるかを調べておく。
    復習:音のさまざまな性質について理解する。日常の経験と照らし合わせる。
6.音のスペクトル         
    予習:音の周波数領域での表現(周波数スペクトル)について調べておく。
    復習:音の時間領域と周波数領域での表現について理解する。
7.音の周波数領域での表現法(フーリエ級数展開)
    予習:フーリエ変換とは何かを調べておく、三角関数について復習しておく。
    復習:フーリエ級数展開の意味、方法について理解する。
8.音の伝搬と室内音響
    予習:音は室内でどのように伝播するかを、音の性質をもとに考えておく。
    復習:残響時間の推定について理解する。       
9.アナログオーディオ
    予習:音を処理する機械の仕組み(マイクロホン・スピーカーなど)について考えておく。
    復習:音を処理する機械の種類と動作原理を理解する。             
10.ディジタルオーディオ
    予習:アナログ信号をディジタル化する手法について調べておく。
    復習:ディジタルオーディオの特徴を理解する。    
11.音声の特徴と分析       
    予習:音声の特徴を調べておく。
    復習:音声の特徴と分析手法について理解する。
12.音声合成
    予習:コンピュータで音声を合成する方法を調べておく。
    復習:コンピュータによる音声合成技術について理解する。
13.音声認識
    予習:コンピュータで音声を認識する方法を調べておく。
    復習:コンピュータによる音声認識技術について理解する。
14.総復習
    予習:これまでの講義内容について、よく復習しておくこと。また質問などあれば
    考えておくこと       
15.学習成果の確認(試験)                 

<成績評価方法及び水準>
毎回出席を取る。9/14以下は不合格(試験を受ける資格なし)とする。1回のレポート(合計20点)と最終試験(80点)で成績を評価し、総合評点60点以上を合格とする。再試験、追試験は行わない。

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
鈴木陽一 音響学入門 コロナ社
小泉宣夫著 基礎音響・オーディオ学 コロナ社
板橋秀一編 音声工学 森北出版
三井田惇郎著 音響工学 昭晃堂
城戸健一編 基礎音響工学 コロナ社
古井貞煕著 新音響・音声工学 近代科学社

<オフィスアワー>
質問は講義時間中または講義終了後
新宿校舎 原則午前10時から午後5時(ただし講義、会議の時間帯は除く)

<学生へのメッセージ>
音は非常に身近な存在で、音楽や楽器演奏を楽しんでいる学生も多いと思います。音とは何か、わかっているようで、案外知らないことも多いと思います。本講義を通して音についての理解を深め、より音に興味、関心を持ってもらいたいと思います。


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