2014年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科
△感覚・知覚心理学(k)[4177]
2単位 楊 嘉楽 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 人間の感覚・知覚について、ヒューマン情報処理という視点から、さまざまな知覚モダリティの機能とそのメカニズムを理解する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 受講の前提条件はありませんが、「人間情報」の初期にあたる科目です。その心づもりで受講してください。
- <具体的な到達目標>
- 感覚・知覚に関する基礎知識の習得と、知覚研究の実験法の理解を目指す。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 眼と脳の仕組み
予習:網膜および視覚野の構造と働きについて把握しておく 復習:視知覚は脳の機能の1つであることを理解する 2. 明るさ・コントラストの知覚 予習:明るさおよびコントラスト感度の空間特性・時間特性について把握しておく 復習:輝度情報がどのように処理されるかを理解する 3. 色の知覚 予習:3つの錐体の働き、反対色の知覚、カテゴリカル色知覚について把握しておく 復習:色情報がどのように処理されるかを理解する 4. 運動の知覚 予習:仮現運動、運動残効、運動検出モデルについて把握しておく 復習:運動情報がどのように処理されるかを理解する 5. 形態知覚 予習:知覚体制化、図地分離、主観的輪郭、視覚的補完について把握しておく 復習:形の情報がどのように処理されるかを理解する 6. 顔知覚 予習:顔の倒立効果、顔の表情、相貌失認、顔を処理する脳領域について把握しておく 復習:顔知覚の特殊性と重要性を理解する 7. 立体・奥行きの知覚 予習:両眼視差、運動視差、絵画的奥行き手がかりについて把握しておく 復習:2Dの網膜像から3Dの空間表象を復元する視覚機能を理解する 8. 錯視と恒常性 予習:錯視と恒常性の種類を調べておく。 復習:視覚メカニズムから錯視が生じる理由を考える。ヒトはどのように安定して外界を知覚するかを理解する。 9. 眼球運動 予習:眼球運動の種類を調べておく。 復習:さまざまな眼球運動とその機能を整理する 10.聴覚 予習:連続聴効果、ピッチの知覚、音源定位の現象について把握しておく 復習:聴覚の仕組みを理解する 11.味覚と嗅覚 予習:5つの基本味、においの順応、においの快・不快感について把握しておく 復習:味覚と嗅覚のメカニズムを理解する 12.多感覚相互作用 予習:腹話術効果、マガーク効果、ダブルフラッシュ錯視について調べておく 復習:さまざまな多感覚知覚現象をまとめる 13.時間知覚と注意 予習:時間知覚に影響する要因、注意と視覚探索、変化盲(change blindness)について調べておく 復習:時間知覚の特徴と、注意による知覚への影響を理解する 14.知覚の発達 予習:乳児実験の実験法について把握しておく 復習:知覚の発達過程をまとめる 15.学習成果の確認(試験)
- <成績評価方法及び水準>
- 小レポート、試験によって評価する。小レポート30%,期末試験70%の配分で成績評価を行う予定。
- <教科書>
- 北岡明佳編 「知覚心理学」 ミネルヴァ書房
- <参考書>
- 菊地正編 「感覚知覚心理学」 朝倉書店
篠森敬三編 「視覚〈1〉視覚系の構造と初期機能」 朝倉書店 塩入諭編 「視覚〈2〉視覚系の中期・高次機能」 朝倉書店
- <オフィスアワー>
- 質問は授業中に受けつけます。その他はメールへ。
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