2014年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

感覚・知覚心理学(k)[4177]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
楊  嘉楽 非常勤講師  
最終更新日 : 2015/02/13

<授業のねらい>
人間の感覚・知覚について、ヒューマン情報処理という視点から、さまざまな知覚モダリティの機能とそのメカニズムを理解する。

<受講にあたっての前提条件>
受講の前提条件はありませんが、「人間情報」の初期にあたる科目です。その心づもりで受講してください。

<具体的な到達目標>
感覚・知覚に関する基礎知識の習得と、知覚研究の実験法の理解を目指す。

<授業計画及び準備学習>
1. 眼と脳の仕組み
予習:網膜および視覚野の構造と働きについて把握しておく
復習:視知覚は脳の機能の1つであることを理解する
2. 明るさ・コントラストの知覚
予習:明るさおよびコントラスト感度の空間特性・時間特性について把握しておく
復習:輝度情報がどのように処理されるかを理解する
3. 色の知覚
予習:3つの錐体の働き、反対色の知覚、カテゴリカル色知覚について把握しておく
復習:色情報がどのように処理されるかを理解する
4. 運動の知覚
予習:仮現運動、運動残効、運動検出モデルについて把握しておく
復習:運動情報がどのように処理されるかを理解する
5. 形態知覚
予習:知覚体制化、図地分離、主観的輪郭、視覚的補完について把握しておく
復習:形の情報がどのように処理されるかを理解する
6. 顔知覚
予習:顔の倒立効果、顔の表情、相貌失認、顔を処理する脳領域について把握しておく
復習:顔知覚の特殊性と重要性を理解する
7. 立体・奥行きの知覚
予習:両眼視差、運動視差、絵画的奥行き手がかりについて把握しておく
復習:2Dの網膜像から3Dの空間表象を復元する視覚機能を理解する
8. 錯視と恒常性
予習:錯視と恒常性の種類を調べておく。
復習:視覚メカニズムから錯視が生じる理由を考える。ヒトはどのように安定して外界を知覚するかを理解する。
9. 眼球運動
予習:眼球運動の種類を調べておく。
復習:さまざまな眼球運動とその機能を整理する
10.聴覚
予習:連続聴効果、ピッチの知覚、音源定位の現象について把握しておく
復習:聴覚の仕組みを理解する
11.味覚と嗅覚
予習:5つの基本味、においの順応、においの快・不快感について把握しておく
復習:味覚と嗅覚のメカニズムを理解する
12.多感覚相互作用
予習:腹話術効果、マガーク効果、ダブルフラッシュ錯視について調べておく
復習:さまざまな多感覚知覚現象をまとめる
13.時間知覚と注意
予習:時間知覚に影響する要因、注意と視覚探索、変化盲(change blindness)について調べておく
復習:時間知覚の特徴と、注意による知覚への影響を理解する
14.知覚の発達
予習:乳児実験の実験法について把握しておく
復習:知覚の発達過程をまとめる
15.学習成果の確認(試験)

<成績評価方法及び水準>
小レポート、試験によって評価する。小レポート30%,期末試験70%の配分で成績評価を行う予定。

<教科書>
北岡明佳編 「知覚心理学」 ミネルヴァ書房

<参考書>
菊地正編 「感覚知覚心理学」 朝倉書店
篠森敬三編 「視覚〈1〉視覚系の構造と初期機能」 朝倉書店 
塩入諭編 「視覚〈2〉視覚系の中期・高次機能」 朝倉書店

<オフィスアワー>
質問は授業中に受けつけます。その他はメールへ。


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