2014年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科

デジタル信号処理(Digital Signal Processing)[1E15]

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2単位
中島 弘史 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
視覚信号,音声信号などアナログ信号は自然界に存在し,われわれの生活に重要な情報を提供する.デジタル信号処理は,このアナログ信号を標本化定理に基づきデジタル信号に変換し,この信号の畳込み演算,高速フーリエ変換,Wavelet変換など代数演算(加減乗除)で処理する方式であり,極めて広範囲な分野で必須な技術となっている.講義では,デジタル信号処理の基本的考え方,種々の分野への応用を解説する.

<受講にあたっての前提条件>
大学2年次までに配当されている数学系の科目について十分理解していることを前提とする.また線形システム論を受講していることが望ましい.

<具体的な到達目標>
達成目標は,信号の標本化と量子化,畳み込みとインパルス応答,周波数応答.デジタルフィルタの構成法,画像信号解析などを通し,信号処理の考え方,基本演算法を身につける事である.

<授業計画及び準備学習>
授業計画は下記の通りである.各回の講義内容についての予習復習を行うとともに,基礎となる数学的な知識についても事前に理解を深めておくこと.例えば第4〜6回の講義では三角関数とその積分,加法定理,積和の公式などについて十分に理解を深めておく必要がある.

【1】標本化と量子化
1)アナログ信号とは、デジタル信号とは
2)信号の標本化と完全再生の条件
3)信号の畳み込み表現
4)周波数とは、なぜ時間領域の信号を周波数領域へ変換するのか?
5)信号の周波数領域への変換(フーリエ変換)
6)フーリエ変換の理解度チェック

【2】信号の周波数特性とデジタル化
7)フーリエ変換とスペクトル
8)アナログ信号のサンプリング(標本化)
9)信号の周波数特性、帯域制限とエリアシング
10)標本化信号の量子化(量子化二乗誤差最小の考え方:最適量子化)
11)信号のサンプリング、量子化の理解度チェック 

  
【3】 LTIシステムとデジタルフィルタ
12)システムのインパルス応答とZ変換
13)伝達関数
14)フィルタの周波数特性
15)達成度評価(期末試験)
 

<成績評価方法及び水準>
講義の理解度チェック演習(レポート課題および演習)を50点,定期試験を50点に換算し,レポート課題30点以上、定期試験35点以上を合格とする

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
「デジタル信号処理」 貴家 仁志著(昭晃堂)
「デジタル信号処理」 電子情報通信学会編(コロナ社)
「デジタル信号処理」 辻井重男,久保田 一(オーム社)

<オフィスアワー>
質問は講義中または講義終了後
その他の時間は、メールにて連絡してください。

<学生へのメッセージ>


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