2014年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科

数学II(Mathematics II)[3228]

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2単位
鈴木 敏行 非常勤講師  
最終更新日 : 2015/02/13

<授業のねらい>
前期科目である数学Iに続いて,1変数の積分法および2変数(以上)の微分法について学習する.微分積分法は情報科学のみならず,現代科学に接する上で最も基本的なものの一つであり,確実に身に付けてほしい.
高校数学でも,その初歩を学習してきたが,より深く理解してほしい.

<受講にあたっての前提条件>
前期の科目である「数学I」の修得は必須であると考えてよい.
高校数学I・IIおよび前期の講義「数学I」を復習しておくこと.微分の計算は積分では必要不可欠なので,よく復習すること.

<具体的な到達目標>
具体的な達成目標は以下のとおりである.
(1) 積分法の定義と性質を理解し,具体的に計算できる.
(2) 積分法を図形の求積に応用できる.
(3) 2変数の微分法を理解し,具体的計算と極値問題への応用ができる.

<授業計画及び準備学習>
第01回 積分法1:積分の導入―面積
 積分が面積計算に由来することを紹介し,積分計算が微分の逆操作でできることを理解する.

第02回 積分法2:不定積分・原始関数と性質
 積分計算のルールを理解し,多項式関数などの積分をできるようにする.

第03回 積分法3:部分積分法
 少し複雑な関数の積分を実行する方法の1つを紹介する.
 log(x) や xe^x のような関数の積分をできるようにする.

第04回 積分法4:置換積分法
 複雑な関数の積分を実行する方法の1つを紹介する.
 sqrt(1-x^2) や sin^2(x)cos(x) のような関数の積分をできるようにする.

第05回 積分法5:部分分数分解
 分数関数の積分をするための方法を紹介する.

第06回 積分法6:その他の不定積分の計算
 特別な形の積分を計算する方法を紹介する.

第07回 積分法の応用1:定積分の計算
 定積分における性質を理解し,計算をする.

第08回 積分法の応用2:区分求積法と定積分
 積分の定義を見直し,総和の極限による表現をする.

第09回 積分法の応用3:孤長・面積・体積
 積分を利用して,曲線の長さ,面積,体積を計算する.

第10回 積分法の応用4:広義積分
 端点で発散している関数や,(0,∞)で積分をする.
 応用として,ガンマ関数やベータ関数の紹介をする.

第11回 偏微分法1:2変数関数と連続性
 2変数関数を紹介し,極限や連続性を定義する.

第12回 偏微分法2:偏導関数の定義
 偏導関数の定義をする.

第13回 偏微分法3:微分可能性と全微分・偏微分の順序交換
 全微分の定義をし,接平面を求める.
 2次偏導関数を定義し,計算する.

第14回 偏微分法4:2変数関数の極値を求める
 2変数関数に対して,極大・極小を考える.

第15回 学習成果の確認(試験)

講義の予定は以上のとおりであるが,理解度に応じて内容が前後する場合がある.

講義の内容を理解してもらうために,ほぼ毎回レポートを課す.採点して返却し,成績にも反映するので,取り組むようにしてください.
また,レポートを含め,日頃の学習への取り組みは大事である.

理解のために,あわせて「数学演習II」を履修することを推奨する.

<成績評価方法及び水準>
定期試験の点数(7割ほど)
レポート課題の解答状況(3割ほど)

<教科書>
指定教科書なし.プリントを配布する.

<参考書>
授業内で適宜紹介する.
数学Iでの教材はもちろん,高校のときの数学の教科書や参考書は役立つはずである.

<オフィスアワー>
授業の前後で受け付ける(12階講師室).


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