2014年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科

応用熱力学(Applied Thermodynamics)[1A17]

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2単位
野原 徹雄 非常勤講師  
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
「熱力学 I, II」で学んだ熱力学の基礎に基づいて,本科目では実際のエネルギー機器について学ぶ。「冷凍機、ヒートポンプ、蒸気タービン」,「ガソリン&ディーゼルエンジン」,「燃料電池」を取りあげ,基礎的な知識がどのように実際に応用されているかを学習する。そのために各演習問題や実験も実施し,理解を深める。

<受講にあたっての前提条件>
「熱力学 I, II」の知識は必須です。忘れかけている方は是非、複習をして講義に臨んで下さい。

<具体的な到達目標>
講義で取り上げる機器について,おおまかな構造や原理を理解し,必要な計算を行える事を目標とする。また,熱とエネルギーに対する基礎知識を得ながら、技術者/研究者としての心意気を持つ。

<授業計画及び準備学習>
講義内にて演習1〜2問を実施、その内容を反映した宿題(2問程度)を配布し、次回の講義開始前に提出(任意)をお願いします。
講義内容は以下を予定しています:

1.冷凍機、ヒートポンプ、蒸気タービン
1-1. 熱力学第一&第二法則、カルノー&逆カルノーサイクル
1-2. 蒸気圧縮式冷凍サイクル、吸収式冷凍サイクル
1-3. ランキンサイクルおよび蒸気タービン
1-4. 本章まとめおよび小試験

2.ガソリン&ディーゼルエンジン
2-1. オットーサイクル、ディーゼルサイクル
2-2. 燃焼の基礎(化学量論の計算,反応熱・標準生成熱)
2-3. 燃焼に必要な空気量と比較的低温の場合の燃焼ガス成分
2-4. ガソリン&ディーゼルエンジンに関連した特別講義 
2-5. 本章まとめおよび小試験

3.燃料電池
3-1. 燃料電池の概要および事例(自動車用および家庭用燃料電池)
3-2. 燃料電池の基礎(Gibbsの自由エンタルピー)
3-3. 燃料電池・熱力学的解析
3-4. 実験(又は燃料電池に関連した特別講義)
3-5. 実験レポート提出および本章まとめ

<成績評価方法及び水準>
小試験および実験レポートがすべて 60% 以上を合格とする。いずれかが 60% に満たない場合には,再試験(1回のみ)を行い、不合格回の試験を充足すれば合格とする。また、各講義の任意提出での宿題にて加点します。ただし,欠席および遅刻がひどい場合はもちろん減点します。試験や実験レポートで合格となっても,評価が不合格となることもあるのでご留意下さい。

<教科書>
「機械技術者のための熱力学」熱力学教育研究会編(産業図書)

<参考書>
「工業熱力学 基礎編」,河野他監修,東京大学出版会

<オフィスアワー>
講義の前後30分間に非常勤講師室で随時受け付けてますので、いつでもどうぞ。

<学生へのメッセージ>
熱力学は理解し難い概念が多いですが、講義内にて様々な工夫を凝らして、誰にでも具体的に理解出来る事を目標にしております。また、自動車・バイク・トラック・農耕機・建機等のエンジンや排ガス浄化関連で20年以上仕事をしている外資系現役エンジニアとして、世界中の様々な開発ウラ話、環境やレースの話まで講義の内容に盛り込んで行きたいと思っております。


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