2014年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科
△企業の理念と行動(Idea and Behavior of Enterprise)[1309]
2単位 佐藤 克春 非常勤講師
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | ○ | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 大学を卒業した後、皆さんの大多数が企業に勤めることになると思います。企業に労働サービスを提供し、その対価として賃金を得る生き方。つまり労働者です。ここ十数年、日本の若年層を取り巻く労働環境は、劇的に変化しました。「派遣切り」・「ワーキングプア」・「ブラック企業」などといった言葉の登場は、それをよく表しています。
本講義では、皆さんが数年後に経験する日本の労働環境について学びます。まず、日本における「働き方」「働かせ方」がどのように変化してきたのかを扱います。今日、若年層の非正規雇用率、有期雇用率は劇的に増大し、不安定化しています。非正規・有期雇用は、雇う側にとって「安くて、クビにしやすい」のです。こうした現代の労働環境を語るうえで欠かせない重要テーマを学んでいきます。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特になし
- <具体的な到達目標>
- 労働者の立場はどうやっても経営者より弱いです。この力の格差を是正するために、世界は労働法をはじめとした「働くルール」を作り、企業に強制させてきました。労働法をはじめとした「働くルール」の基礎知識は、近い将来に社会に出る皆さんにとって、必要不可欠なものです。同時に、人間らしい「働き方」「働かせ方」、つまりディーセントワークについて一緒に考えましょう。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.ガイダンス
2.今日の若年層の「働き方」「働かせ方」 3.戦後の日本的経営−終身雇用・年功型賃金体系 4.経済のグローバル化と産業空洞化 5.労働市場の規制緩和時代 6.年功型賃金から成果主義へ 7.終身雇用から有期雇用へ 8.派遣労働 9.請負労働 10.女性の「働き方」「働かせ方」 11.日本の労働時間‐過労死 12.労働法序論 13.労働組合論 14.ディーセントワークへ 15.本講義のまとめ
- <成績評価方法及び水準>
- レポ―トで評価します。
レポートは9回以上出席した人のみ提出できます。
- <教科書>
- 授業中に資料を配布します。
- <参考書>
- *黒田兼一・守屋貴司・今村寛治編著『現代社会を読む経営3 人間らしい「働き方」・「働かせ方」』,ミネルヴァ書房,2009年
*労務理論学会編『経営労務事典』,晃洋書房,2011年 *笹山尚人『労働法はぼくらの味方』,岩波ジュニア新書,2009年
- <オフィスアワー>
- 授業前後に、気軽に声をかけてください。
- <学生へのメッセージ>
- 「生き方」を考えるうえで、「働き方」は重要です。
このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2014 Kogakuin University. All Rights Reserved. |
|