建築の構造ＩＩ（Structure of Architecture II）[2163]

＜学位授与の方針＞

◎	1. 基礎知識の習得
○	2. 専門分野知識の習得
	3. 汎用的問題解決技能
	4. 道徳的態度と社会性
	5. 創成能力

＜授業のねらい＞

構造は建築を成り立たせるために重要な役割を持つ。
この講義では、実際の建築の成り立ちを考えることにより、建築における構造の役割や構造設計の内容を学ぶ。
構造設計を支えている構造学のさまざま分野を概観し、各種の構造についてその特徴や最近のテーマなどを学ぶ。

＜受講にあたっての前提条件＞

建築の構造１を受講していること。

＜具体的な到達目標＞

構造に係わる各分野の基本的な知識を得る。
建築における構造の役割を知り、構造設計、構造解析の意義を理解する。

＜授業計画及び準備学習＞

構造系の専任教授がそれぞれの分野について授業を行う。
金箱　温春　特別専任教授、小野里　憲一　教授、河合　直人　教授、
久田　嘉章　教授、宮村　正光　教授、近藤　龍哉　准教授、山下　哲郎　准教授

1.　ガイダンス（講義の目的と概要）
2.　地震と構造１　日本の地震史、建築の被害
3.　地震と構造２　地震防災と建築構造
4.　鉄筋コンクリート構造１　材料と構造特性
5.　鉄筋コンクリート構造２　骨組と壁
6.　構造設計とデザイン１　　構造デザインの役割と魅力
7.　構造設計とデザイン２　　さまざまな建築の構造設計例
8.　前半復習（小テスト）
9.　木質構造１　木質構造の基本
10. 木質構造２　伝統木造建築の構造
11. 鋼構造１　超高層建築とその歴史
12. 鋼構造２　ドームと大スパン構造とその歴史
13. 免震構造と制振構造　原理としくみ
14. 実例紹介　構造設計者による実例の紹介
15. 後半復習（テスト）

＜成績評価方法及び水準＞

各回につきレポート、小テストを課し、提出された内容により評価する。
レポート課題は授業の内容に関連したものであり、出席していることにより高評価のレポートが作成できる。

＜教科書＞

教科書はないが、各回に資料を配布する。

＜参考書＞

斎藤公男「新しい建築のみかた」（エクスナレッジムック）
JSCA構造デザインの歩み編集WG「構造デザインの歩み」（建築技術）

＜オフィスアワー＞

授業の前後。または新宿の各研究室まで（随時、メールにて予約）。

＜学生へのメッセージ＞

「構造」は建築を学ぶ全ての学生にとって重要な項目です。「構造」は、ある側面では数学や物理を応用した数式を扱う領域ですが、先ずは数式を使わないで構造的な概念を理解することが重要です。また、構造といっても分野が広くさまざまな設計・実験・研究などが行われています。この講義では、構造とは何か、構造的な考え方とはどういうものかを知るための入門講座として、建築と構造の関係を考える事から始め、各種の構造の特徴などを実例に基づいて分かりやすく紹介します。