2014年度工学院大学 建築学部

建築の構造I(Structure of Architecture I)[5217]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
山下 哲郎 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
 建物は自分自身の重さ、使用方法に応じて建物内に置かれるもの重さ、そして自然からの力(地震、台風、波など)様々な力を受けます。こうしたものに対して建物がどのように抵抗し、安全を保っているかについて、後期以降に学ぶ構造力学系科目との関係を紹介しながら概説します。荷重(建物に作用する力)の種類、構造種別(木造、鋼構造、鉄筋コンクリート造など)、構造形式、および簡単な構造力学を理解することを目標とします。

<受講にあたっての前提条件>
入門的な授業のため条件はありません。

<具体的な到達目標>
実際の構造の原理としくみを理解すること、基礎的な用語を覚えること、簡単な構造物の反力や応力を求めることができることを目標とします。

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス:ガイダンス、力と表現、工学と単位、建物の重さ
2.自然と建物に加わる荷重:固定、積載、積雪、風、地震
3.建物の骨組み:柱、梁、壁、床、安定・不安定、ラーメン・トラス・壁式
4.木と建築:木の基本的性質、在来、2×4、集成材、合板
5.コンクリート+鋼の建築:RCの基本性質、ラーメン、壁、スラブ
6.鋼の建築:鋼の性質、断面、組み立て、座屈、接合
7.空間構造:アーチ、立体トラス、吊り、膜、折板
8.土と建物:土の基本性質、種類、基礎、杭、液状化
9.建物の揺れ:建物の重さと地震力、共振、減衰、免震、制振
10.体験学習教材の作製
11.強さと硬さ:応力、ひずみ、許容応力度
12.棒の力と変形:軸方向力、せん断力、曲げモーメント
13.反力:支点、接合部、単純梁、方持ち梁、荷重、モーメント
14.柱や梁の大きさ:柱の配置、仮定断面の求め方
15.達成度の確認
準備学習:各講義前にキューポートから講義資料を手に入れ,わからない語句などを調べておくこと.

<成績評価方法及び水準>
期末試験を実施し評価が60以上を合格とします。

<教科書>
指定教科書なし。
プリントの資料をキューポートからダウンロードできるようにします。

<参考書>
下記は教科書でなく参考書です。講義を受けながら必要に応じて購入してください。
「建築構造の計画」:寺本隆幸(森北出版株式会社)
「図説テキスト 建築構造 ―構造システムを理解する―」 建築構造システム研究会編 彰国社

<オフィスアワー>
質問などは授業の前後に受けます。教室でも建築事務室でも可能。

<学生へのメッセージ>
建築を学ぶ学生にとってちょっと手ごわい科目が後期から始まる「構造力学」などの構造系科目です。「建築の構造」はこれらの構造系科目の導入教科となります。構造力学を学ぶ意義が理解できるような講義にしたいと考えています。


このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2014 Kogakuin University. All Rights Reserved.