2014年度工学院大学 建築学部

人文・社会科学の基礎B(K)[4122]

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2単位
長谷川 憲 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
小野  一 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
勝田 由美 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
吉田 賢一 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<授業のねらい>
 本科目は、総合文化科目を構成する社会科学の諸領域を紹介し、社会科学を本格的に学ぶための基礎知識・方法論など、社会科学的な考え方を習得することにより、2年次以降、総合文化科目を学ぶための基礎を確立することを目的とする。

<受講にあたっての前提条件>
 主として建築学部1年生対象の科目である。

<具体的な到達目標>
 授業のねらいに記載したように本科目は、総合文化科目、とりわけ社会科学の諸領域を本格的に受講するための基礎知識・方法論など、社会科学的な考え方の基礎を習得すること。

<授業計画及び準備学習>
 第1回講義には、シラバスを通読し、学生便覧を持参すること。
 なお、本シラバスは、3月時点で予定した内容なので、後期開始までに、時事的問題などを取り上げ、講義するために変更することがある。後期講義開始直前に再度内容をホームページで確認するようにしてください。

(1) 講義の概要・担当教員(長谷川、吉田、勝田、小野)の紹介。社会科学とは何か(概説)。本学で開設されている社会科学に関する科目の紹介。
 :学問研究は、通常、自然科学、人文科学、社会科学に大別されるが、その中で社会科学はどのような特性を持つのかを理解し、本学において開設されている社会科学領域の科目を紹介する。

(2) 法学から法律学へ(長谷川)
不文法と成文法の違いの意味:人文科学・社会科学諸領域と法学・法律学との関係、正義と法との違い、法から法律への発展の意味を考える。憲法の誕生:地域や教会の法から国家の法へ:近代国家の成立と、憲法を頂点とする法体系が整備されることの意味を考える。

(3) 市民生活における法の変化(長谷川)
近代法から現代法への変化:市民社会の成立・不成立の問題と現代的変容の中で、法の役割を考える。何故、遵法意識・コンプライアンスが問題になるのか、倫理感だけではだめなのか、を考える。法の国際化と21世紀の法の諸問題:国際化の進行の中で、国際機構・国家・地域における法の役割の変化について考える。

(4) 経済学の諸論点(吉田)
  ―― 商品・貨幣・資本 ――  

(5) 経営学の諸論点(吉田)
  ―― 産業・企業・事業 ――

(6) 経験から科学へ ―― 政治学の場合(小野)
  日常の経験から抽象して理論体系を構築することは社会科学に共通することだが、その実例を政治学を題材に紹介する。

(7) 専門分化と総合 ―― 学際的研究の可能性(小野)
 「学際的研究」分野である国際関係論を通じて学問的視野を拡大し、学問発展における「専門分化と総合」を理解する。

(8)社会学の誕生(勝田)
 19世紀後半のヨーロッパにおける「社会」という
概念の誕生と、それを分析とする学問である「社会学」
の成立について学ぶ。

(9)社会学のなかの都市(勝田)
 社会科学の中でもとくに分析対象が多岐にわたり、方法論も多様である「社会学」
のなかで、建築に関係の深い分野として「都市」を対象とする社会学の基本を学ぶ。

(10)都市の歴史と発展(勝田)
 類型化された抽象的な概念を用いて歴史や現実を分析する社会学的方法を
用い、「都市」の発展について学ぶ。都市の発展と変遷にともなって、その概念や分析方法を変えてきた「都市社会学」
 について、国内外の古典的研究をとりあげ、その理論的発展を学ぶ。

(11) 社会のなかの都市(勝田)
 「都市」について、これを取り巻く経済的・政治的・文化的な背景を視野に
入れて考察する視点を学ぶ。

(12) 都市の生活構造(勝田)
  都市の発展と変遷にともなってその概念や分析方法を変えてきた「都市社会学」
 について、国内外の古典的研究をとりあげ、その理論的発展を学ぶ。

(13) 都市社会の人間関係(勝田)
 都市の都市分析の主要な分析方法、概念として「ネットワーク」に注目し、
実際の調査の事例について知る。

(14) 都市とコミュニティ(勝田)
 現代の都市、そして地域社会において問われている「コミュニティ」の再生、
再建の問題についていくつかの事例をとりあげ、理論的に検討する。

(15) まとめ(勝田)
都市社会学について学んだことを「建築」と関連付けて考える視野を
もつ。

<成績評価方法及び水準>
 講義期間中に4回以上行われるレポートなどと平常点を総合し、60点以上に達した場合に単位を与える。4名の担当教員で平常点(授業時の提出物)・レポートなどを総合的に判断して評価を行う。

<教科書>
 指定教科書なし

<参考書>
 講義中に指示する。なお、担当教員が推薦する「総合文化科目選択ガイド」に掲げる本を事前に読むことが望ましい。

<オフィスアワー>
 木曜2限目、新教育棟講師室または相談室で対応する。個々の担当教員への質問や相談については、それぞれの担当教員のシラバスまたは次のサイト(http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwf1018)を参照すること。

<学生へのメッセージ>
 講義中は、教員の話をしっかりと聞き、備考の事前学習の項で指摘した作業をしてください。質問は、いつでも受け付けますので、講義の前後、オフィスアワーを利用してください。
 講義中の提出物を作成するために、ノートのほか、原稿用紙またはレポート用紙を、持参すること。
 より本格的な学習のため、2年次以降、人文・社会系の総合文化科目を続けて聴講することが望まれます。

<備 考>
【準備学習】として、配布物やノートは、必ず次回の授業までに再整理や再確認をし、内容はもちろん、漢字や語句も含めてわからないところがないようにしておくこと。ウィキぺディアなどインターネットのサイトを利用して下調べをする際は、必ず図書館などで「原典」にあたり情報の正確さを確認すること。

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwf1018


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