2014年度工学院大学 建築学部

物理学概論A(K)[3219]

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2単位
進藤 哲央 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<授業のねらい>
物理学概論Aでは,主に物理学の基礎となる力学について学ぶ。受講生は,その学習を通じて,現実の自然現象を簡略化してモデル化し,数学的な方法を用いてあつかう方法について理解する。また,力学の理論体系を学ぶことで,物事の仕組みを系統的に学ぶ術を身につける。これらを通じて,建築系の専門科目を学習する際の基礎を築く。

<受講にあたっての前提条件>
高校数学全範囲の知識を前提とする。自身の理解に不安がある場合には前期に開講される「基礎数学」を履修して内容を理解し,かつ今期開講されている「微分積分I」を履修すること。
高校で物理を習得していることは必ずしも前提としない。

<具体的な到達目標>
1.物理量の単位や次元の概念の習得し,さまざまな単位の間の換算ができるようになること
2.力学の基本法則について理解し,その内容を説明できること
3.自由落下や単振動などの現象について,基本法則をもとに計算できるようになること
4.運動エネルギーとポテンシャルエネルギーの概念を理解し,エネルギー保存則について説明できること

<授業計画及び準備学習>
第1回の講義に関しては,高校数学の復習をしておくこと。第2回以降については,授業の進捗状況などを踏まえながら,その都度必要な準備学習を指定する。授業内で演習問題などのプリントを配布する予定。
 授業計画は、以下の通り。
第1回:物理における単位と次元・次元解析
第2回:物体の運動の記述
    座標系と位置ベクトル
第3回:物体の運動の記述・物理に必要な数学
    速度ベクトルと微分
第4回:物理に必要な数学
    積分
第5回:物理に必要な数学
    微分方程式
第6回:ニュートンの運動法則
    第一法則・第二法則・第三法則・慣性系の概念
第7回:力のつり合い
    力のつり合いの例・懸垂曲線
第8回:運動方程式の解
    一次元・二次元の等加速度運動
第9回:運動方程式の解
    単振動
第10回:仕事とエネルギー
    仕事の定義・仕事とエネルギーの関係
第11回:仕事とエネルギー
    ポテンシャルエネルギー
第12回:運動量と角運動量の保存則
    運動量保存則・角運動量保存則・衝突運動
第13回:減衰振動
第14回:強制振動
第15回:学習成果の確認(試験)

<成績評価方法及び水準>
(1)期末試験(100点満点)を行い,その点数をA点とする。
(2)演習問題のレポート提出,あるいは授業内での小テストを実施する。この点数を,総計30点満点で換算し,その点数をB点とする。
AとBを比較し,得点の高いほうを最終評点として,60点で合格とする。

<教科書>
下記の本を必要に応じて適宜参照しつつ学習してください。
前野昌弘著 『よくわかる初等力学』東京図書

<参考書>
教科書選びの参考として,いくつかの本をリストしておきます。
『理工系 物理学講義』加藤潔(培風館) 物理の基礎的な分野について簡潔にまとめられています。
『力学 高校生・大学生のために』江沢洋 (日本評論社) 力学の基礎的な分野について簡潔にまとめられています。
『一般物理学 上・下』太田信義 (パリティ物理学コース) 物理の基礎的な分野について簡潔にまとめられています。
『新・物理学入門』山本義隆 (駿台文庫) 大学入試の参考書ですが,物理学Iでやる内容については充分な内容があります。
『物理入門コース 力学』戸田 盛和 (岩波書店) きわめて標準的な力学の教科書。
『力学の考え方』砂川重信 (岩波書店) これも標準的な力学の内容をあつかっている教科書。
以下は講義内容とは直接関係ありませんが,おすすめの本をいくつか挙げておく。
『数学ガール』結城浩 (ソフトバンククリエイティブ) 数学の楽しさが詰まった本.数学アレルギーの人におすすめ。
『高校で教わりたかった物理』田口善弘 (日本評論社) 物理っぽいものの見方について書かれた本。
『サはサイエンスのサ』鹿野司 (早川書房) 科学の色々な話題が面白く紹介されています。
『科学と神秘のあいだ』菊池誠 (筑摩書房) 科学的考え方に関するエッセイ。

<オフィスアワー>
火曜日 12:40-13:30
八王子校舎 総合教育棟 1S-323(もしくは1W-332)

木曜日 16:20-17:30
新宿校舎27階 A-2724

メールによる質問は随時受けつけています。
また,オフィスアワー以外の時間帯で質問・相談などがある場合はあらかじめメールでアポイントメントをとってもらうと,確実性が増すと思います。

<学生へのメッセージ>
 ・授業中の講義内容に関する質問は大歓迎です。
 ・教科書の問題を解いたり,演習の授業を活用したりすることで,自分で考える力を身につけ,より深い理解につなげてください。授業のみで全てを理解することは、不可能だと考えてください。
 ・講義ノートは適宜Kuportにアップロードします。参考にしてください。


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