2014年度工学院大学 建築学部
建築ロジカルライティングII(Logical Writing through Critical Thinking for Architecture Students II)[1504]
2単位 二上 武生 特任教授 中島 裕輔 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | ◎ | 3. 汎用的問題解決技能 | ○ | 4. 道徳的態度と社会性 | ○ | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- キーワード:
論理的な文章を書く・研究活動の基礎力および社会人基礎力(社会で活躍するために必要な力)の養成
この授業では、大学生としての「主体的な学び」を実践するために必要な、批判的に考え論理的に述べる力をつけることを目標としています。また、これらのスキルを習得することで、専門分野における研究活動のための基礎力や、社会人としての基礎力を身につけることことも目指します。
- <受講にあたっての前提条件>
- 本科目は「建築ロジカルライティング I」ので学修する内容の応用を行う科目です。効果的に学修をするためには前期に「建築ロジカルライティング I」を受講するか、同科目で扱う内容を予め理解した上で履修することが必須です。
- <具体的な到達目標>
- 1.批判的に考えることができる
2.考えたことを論理的にまとめ、相手に伝わりやすい形で書くことができる 3.説得力のある文章を書くことができる 4.人と話す、人前で話すことができる
様々な議論・討論、レポート作成を繰り返し、論理的な思考力および文章力をつけることを目標とします。お互いの持つ異なる考えを知り、新しい発見をすることで、批判的思考力(クリティカル・シンキング)を養い、これまでとは違う考え方ができるようになることも目標とします。
- <授業計画及び準備学習>
- ※各課題は変更する可能性があります
●第1週 [ガイダンス] 目標を設定する・「問題解決」がテーマであることを知る。
【課題1】 「1年生前期、あなたは大学生としてどのようなスキル・知識を身に付けましたか?また、1年生後期になった今、あなたはどのようなスキル・知識を必要としていますか?どのようなスキル・知識を得たいのか、目標を設定してください。」 準備学習: シラバスをきちんと読んでおくこと。
(第2週〜第7週)
【課題2】 「東京オリンピック2020の『ゆるキャラ』を考案し、それを提案するプレゼンテーションを6分間程度で行いなさい」
●第2週 [課題における目的の理解] 「なぜ?」「どうして?」を繰り返すことで課題の目的を明確にする。 準備学習: 課題1の執筆
●第3週 [課題における目的理解の深化(学術的な根拠)] アカデミックな根拠をもとに課題の目的を明確にする。 準備学習: ゆるキャラについての参考文献(こちらが指定)を読み、 ゆるキャラの目的について、レジュメにまとめてくる。」
●第4週 [目的にあったコンセプトの構築] 課題の背景を理解し、必要な定義を行う。 (妥当性のある解決策を提案) 準備学習: 東京オリンピック2020の概要を調べ、レジュメにまとめて くる。
●第5週 [説得的な提案/批判的な検討] 説得的な説明・根拠を準備し、自身の考えを提案する/評価をする。 準備学習: コンセプトをふまえて、実際のゆるキャラを考案し、 グループ内でアイディア・コンペをする準備をする。 (レジュメの準備)
●第6週 [プレゼンテーションの基本] 「良いプレゼンテーション」の要素を知る・考える。 準備学習: プレゼンテーションの準備
●第7週 [プレゼンテーションの修正] プレゼンテーションに再挑戦 / 問題解決の観点から総括 準備学習: プレゼンテーションの修正
(第8週〜第10週)
【課題3】 「雨の日の傘の煩わしさを解消するサービス・商品を考案し、それを提案するプレゼンテーションを6分間程度で行いなさい」
●第8週 [課題に対する問題設定・解決提案] 与えられた課題に問題を設定し、妥当な解決策を考える。 準備学習: 課題2の総括レポート 「クラス内のグループが提案 した東京オリンピック2020のゆるキャラの中で最も良い と思ったものとその理由を説明しなさい。」
●第9週 [説得的な提案/批判的な検討の深化] 「わかりやすい」「説得的な」説明のための工夫を考える。 準備学習: グループ内で行った問題設定をもとに、自身の案を提案 するためのレジュメをまとめてくる。 (参考文献を必ず1つはつける)
●第10週 [プレゼンテーションの実践] 自身が考えた内容を発表し、他者のものを批評する。 準備学習: プレゼンテーションの準備
(第11週〜第14週)
【課題4】 「現代に求められる建築デザイナーや技術者とはどのようなものか。根拠となる資料等を挙げながら、あなたの考えを論じなさい。」
●第11週 [課題の背景の理解と定義] 講義を受け、そこで得た知識を整理し、書く。 準備学習: 課題3の総括レポート 「今回の課題の出来ばえに ついて、前回の課題の出来ばえと比べながら、自身 を評価しなさい。」 ●第12週 [課題における論点の設定] 課題の背景をもとに議論の切り口および根拠となる事例を探す。 準備学習: 前回の授業の内容を理解したうえで、「現代」をどの ように定義するのか整理しておく。
●第13週 [課題に対する議論の構築] 収集した情報をもとに、考えをまとめ、考察・議論を考える。 準備学習: 前回の授業の内容を理解したうえで、「現代に求めら れる建築デザイナー・技術者」=「現代」×「建築 デザイナー・技術者」 の議論の切り口を考える。
●第14週 [説得性・論理性の評価] 自分/他人が書いた文章を説得性・論理性という観点から評価する。 準備学習: 課題4の執筆
●第15週 [学習成果の確認(前期定期試験)] この科目を通しての、自身の成長を評価し、今後の目標設定を行う。 (課題5「この授業を振り返って」) 準備学習:前回の授業の内容を理解したうえで、課題4を修正 する。
- <成績評価方法及び水準>
- 授業に出席をし、積極的に議論に参加する(人と話す)ことは大前提です。
学期末の筆記試験、課題・レポートに授業中の議論における貢献度を加味して総合的に評価し、60点以上の者を合格とします。
- <教科書>
- 特に指定はしないが、適宜、プリントを配布します。
- <参考書>
- 特に指定はしないが、普段から新聞や文庫本をたくさん読むことを勧めます。
- <オフィスアワー>
- 月曜日・水曜日 15:00〜16:00 八王子キャンパス 講師室
通常は、新宿キャンパス(12階フロアー)におります。 事前に、kt13457@ns.kogakuin.ac.jpにメールをして、アポイントを取ってもらうと確実です。
- <学生へのメッセージ>
- 新聞(社説)などを読む習慣をつけ、世の中で起きていることに目を向けたり、文章に慣れることを勧めます。また、準備学習として、次回の授業で話題になるトピックについて、インターネットなどを活用して、信頼性の高い情報を下調べすることは必須です。
「建築ロジカルライティング I」を履修した学生は、そこで学んだことを応用し、深める意味でも、「建築ロジカルライティング II」を履修することを勧めます。「建築ロジカルライティング I」を履修していない学生は、レポートを書いたり、人と話をすることを厭わず、積極参加してもらえれば、ついていけます。
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