2014年度工学院大学 第1部電気システム工学科
△科学と社会(Science and Society)[4C11]
2単位 林 真理 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- この授業は、日本の現代史を科学技術の発達という観点から学び直し、それを通じて科学技術と社会について考えます。
夢の技術と言われたものが、後になって人間や社会に大問題を引き起こしてしまうということがあります。あるいは、良かれと思って開発した技術が初めからまったく社会に受け入れてもらえないということがあります。そういった科学技術の発展と社会とのあいだの「ずれ」はどうして起こるのでしょう。また、どのようにして起こるでしょう。そして、どうすればそれをある程度予防することができるのでしょう。そういったことを、社会における科学技術のあり方の問題として考えていきます。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特にありません。
- <具体的な到達目標>
- 日本における科学技術の発展と社会との関係に関する歴史的な事例について知り、「科学と社会」に関する重要な考え方を身につけた上で、「これからの社会における科学技術のあり方」を自分なりに考え、表現できるようになる。
- <授業計画及び準備学習>
- 学習計画
1. 「科学技術と社会」という問題 2. 予備知識(1):江戸時代の科学技術と開国 3. 予備知識(2):明治・大正と科学技術 4. 第二次世界大戦と科学技術:原子爆弾の開発 5. 第二次世界大戦と科学技術:戦時日本の科学技術 6. 戦後日本と科学技術:平和と科学技術 7. 高度経済成長と科学技術(1):公害 8. 高度経済成長と科学技術(2):薬害 9. 戦後の科学技術と社会:原子力開発を例に(1)1985年まで 10. 戦後の科学技術と社会:原子力開発を例に(2)1985年以降 11. 戦後の科学技術と社会:組換えDNA技術を例に(1)2001年まで 12. 戦後の科学技術と社会:組換えDNA技術を例に(2)2001年以降 13. 「社会の中の科学」の考え方(1):科学技術コミュニケーション 14. 「社会の中の科学」の考え方(2):科学技術リテラシー 15. 成果の確認(レポート) 準備学習 授業に関連する宿題がほぼ毎週出るので、それを行って授業に臨んで下さい。宿題の解説・公表は原則として次週の授業で行います。
- <成績評価方法及び水準>
- 次週までの宿題(30%)および授業内小レポートによる平常点(30%)と最終レポート(40%)で総合的に評価します。
- <教科書>
- なし。プリントを配布します。
- <参考書>
- 授業中に指示します。
- <オフィスアワー>
- 前期は月曜2限(10:40-12:10)、後期は木曜5限(16:20-17:50)。新宿キャンパス27F2714室。それ以外の時間を希望する方は、ft12153@(以下皆さんと同じアドレス)宛メールで相談して下さい。
- <学生へのメッセージ>
- すばらしい技術であればあるほど、それが引き起こしかねない問題も重大なものになります。工学院大学で学ぶ皆さんには、人間や社会に関する深い洞察を持ち、技術のすばらしさと問題点の両方を見きわめられる知性を身につけた社会人として巣立って欲しいと思います。
- <参考ホームページアドレス>
- http://intra.ns.kogakuin.ac.jp/~ft12153/ 授業アンケート結果とそれに対するコメントなどを公表しています。
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