2014年度工学院大学 第1部電気システム工学科

過渡現象(Theory on the Dynamics of Electric Circuits)[3261]

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2単位
森下 明平 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<授業のねらい>
電気・機械システムでは定常的な動きに加え、突発的な事象が発生した場合のシステムの動きを予想する必要があります。本講義ではそのための重要な武器となる過渡現象の数学的な取り扱い方を学習します。その際、電気回路で発生する代表的な過渡現象を物理的に理解し、過渡現象を表現する微分方程式(数式モデル)のたて方と解析能力を身に着けることを目標とします。

<受講にあたっての前提条件>
・初頭関数の微分・積分計算ができること。
・三角関数,指数関数の計算ができること。
・複素関数を習得していること。

<具体的な到達目標>
・非同時線形常微分方程式が解けるようになる。
・ラスラス変換,逆ラプラス変換の計算ができるようになる。
・物理現象(とくに電気にかかわる現象)の微分方程式を立てられるようになる。

<授業計画及び準備学習>
01. 過渡現象とは,回路素子とエネルギーを学習する。:特に三角関数の公式と微分,積分を復習しておくこと
02. RL直列回路の過渡現象を学習する。:例題を理解しておくこと
03. RC直列回路の数理と物理を学習する。:例題を理解しておくこと
04. 問題演習の解説:前もって演習問題をやっておくこと
05. 微分方程式と過渡現象を学習する。:例題を理解しておくこと
06. 電気回路図と微分方程式を学習する。:例題を理解しておくこと
07. LC直列回路の数理と物理を学習する。:例題を理解しておくこと
08. RLC直列回路の数理と物理を学習する。:例題を理解しておくこと
09. 構造時変回路の過渡現象を学習する。:例題を理解しておくこと
10. 問題演習の解説:前もって演習問題をやっておくこと
11. ラプラス変換の基礎(概念,フーリエ変換)を学習する。:例題を理解しておくこと
12.ラプラス変換の基礎(主要波形の変換,微積分の変換)を学習する。:例題を理解しておくこと
13. ラプラス逆変換(部分分数展開法)を学習する。:例題を理解しておくこと
14. 問題演習の解説:前もって演習問題をやっておくこと
15. 学習成果の確認:計算練習を十分やっておくこと

事前学習:教科書の次の講義の箇所を読み、数式の導出方法を理解しておくこと。

<成績評価方法及び水準>
講義中に適宜行う理解度演習(10点満点)/15+定期試験 で評価する。定期試験のみでも60点以上なら合格とする。

<教科書>
「大学過程 過渡現象(改訂2版)」 高木 亀一 編著  オーム社

<参考書>
指定参考書なし。
講義後に電子教材をアップロードするのでよく理解しておくこと。

<オフィスアワー>
木曜日15時〜16時。事前に電子メール ct13328@ns.kogakuin.ac.jp でアポをとってください。

<学生へのメッセージ>
機械システムでは物の動きは目に見えますが、電気システムでは電流は目に見えません。本講義で過渡現象の本質を理解しておくと電気システム内の電流の変化をイメージできるようになります。


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