2014年度工学院大学 第1部電気システム工学科

化学I(Chemistry I)[3509]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
望月 千尋 特任助教  
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
本授業は,大学の初年次に習得すべき基礎化学の内容を取り扱う。科学技術に支えられている現代社会は,化学による物質への理解を含む幅広い教養を求めている。本授業は,このような社会で必要とされる現代的な物質の捉え方を習得するために,物質の分類,物質を構成する基本粒子,物質の変化,物質の状態の基礎事項を化学の授業と連携し,豊富な演習問題を通して身につける。

<受講にあたっての前提条件>
高校化学I程度の内容を身に着けておくことが望ましい。高校で化学を履修していない場合は,「基礎化学演習」も同時に受講し,学習支援センターの基礎講座と個別指導を最大限利用することを薦める。

<具体的な到達目標>
1)原子の構造を理解し、そこから化学結合の本質を説明できるようになる。
2)化学反応に関する簡単な化学計算ができるようになる。
3)ミクロな分子とマクロな物質を結ぶ動的平衡の概念を理解する。
4)酸と塩基の定義とそれらの反応について理解する。
5)酸化還元反応の本質とその電気化学との関連について理解する。

<授業計画及び準備学習>
第1週:授業計画の説明、物質の分類、物理量と単位
 [学習内容] 授業計画・評価方法等を説明したのち、授業を開始する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第2週:原子の構造と原子量、物質量(モル)
 [学習内容] 原子の構造を理解した上で、化学の基本概念の原子量、物質量を理解する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第3週:原子モデルと電子軌道
 [学習内容] 原子中の電子の振る舞いを理論的に理解する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第4週:電子配置と元素の周期性
 [学習内容] 元素の周期性(周期表)をシュレディンガー方程式の解から理論的に導く。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第5週:化学結合と電子、イオン結合と金属結合
 [学習内容] 原子間の結合の本質が電子であることを理解する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第6週:共有結合と分子
 [学習内容] 原子間の共有結合が分子を形作ることを理解する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第7週:物質の三態、気体分子の状態方程式、結晶構造
 [学習内容] マクロな物質の状態がミクロな分子の集合状態の反映であることを理解する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第8週:相平衡、溶液の束一的性質
 [学習内容] 相平衡を題材に動的平衡の概念を理解する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第9週:化学平衡、質量作用の法則
 [学習内容] 化学反応における動的平衡の概念を理解する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第10週:反応速度、反応に伴う熱収支
 [学習内容] 化学反応の進行に伴うエネルギー変化を理解する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第11週:酸と塩基、中和反応、酸・塩基の強弱
 [学習内容] 酸・塩基の定義、それらの強弱と中和反応の関係を理解する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第12週:中和反応、加水分解と緩衝液
 [学習内容] 酸・塩基平衡を基にさまざまな水溶液のpHを計算する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第13週:酸化と還元、酸化数
 [学習内容] 酸化還元が電子の移動であることを理解する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第14週:酸化還元電位、電池と電気分解
 [学習内容] 酸化還元と電気化学の関係を理解する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に、配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第15週:講義のまとめ
 [学習内容] 14週までの授業をまとめる。
 [学習準備] 第14週までのノートを再読し、演習問題集を解いて知識を定着させること。

<成績評価方法及び水準>
定期試験(全範囲)で最終成績を評価し,60点以上の者に単位を認める。ただし,授業中提出課題の成績を最大50%まで含めて,総合評価が100点を超えないように規格化して最終成績とする。

<教科書>
「大学生の化学 Introduction」佐藤光史監修 河野博之・永井裕己共著 培風館

<参考書>
"視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録"(数研出版)

<オフィスアワー>
毎週火曜日16:30〜18:00とするが,在室(八王子; 12号館305号室)時は,いつでも質疑を受け付ける。訪問の際は,E-mail: mochizukic@cc.kogakuin.ac.jpへの予約を推奨する。

<学生へのメッセージ>
本授業は再履修クラスですので、単位取得に不安のある諸君も多いと思います。しっかり授業に参加し、演習問題を自力で解きながら基礎力をつけてください。授業でわからないところは、質問したり参考書を読んだりすることですぐに解決してください。「高校で化学を習っていないから授業がワカラナイ」という諸君は、学習支援センターの基礎講座と個別指導をおおいに利用してください。「わからない、知らない」ということが悪いのではありません。わからないことをそのままにしておくから恥ずかしいのです。

<備 考>
授業内容を統一するため,化学担当教員と協議し上記のシラバスを調整することがある。


このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2014 Kogakuin University. All Rights Reserved.