2014年度工学院大学 第1部電気システム工学科

化学II(Chemistry II)[2110]

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2単位
佐藤 光史 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
基礎的な工学に必要な化学に関わる基礎事項について,化学Iの理解を深めてさらに発展させる。演習問題は、FE試験を視野に入れた英文による問題も用いる。授業の際に配布する英文資料を通して、物質を取り扱う学問としての化学の成果が工学のあらゆる専門分野において活用されていることを理解する。

<受講にあたっての前提条件>
本科目では、「化学I」履修程度の化学知識を前提とする。高校化学の有機化学の分野に触れていることが望ましいが,本科目が初めてでも支障はない。
本科目および「化学I」で履修した化学の基本的素養は工学全分野で有用かつ必要である。

<具体的な到達目標>
(1) 有機化合物の構造と基本的性質の相関を理解する。
(2) 無数にある有機化合物を分類し、それぞれの特徴を理解する。
(3) 材料として活用されている物質の種類(高分子材料・無機材料・複合材料)とそれぞれの特徴を知る
(4) 基本的な有機化合物の反応や性質について理解する。
(5) 化学物質の安全性や環境との関わりがその性質と深く関わることを理解する。
(6) 化学物質の組成を定量的に分析する方法について理解する。

<授業計画及び準備学習>
第1週:授業計画の説明,飽和炭化水素化合物の命名法、都市ガスの化学
 [学習内容] 授業計画・評価方法等を説明したのち,授業を開始する。
 [学習準備] 教科書101ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第2週:有機化合物の異性体と化学結合、オクタン価
 [学習内容] 有機化合物の異性体を理解する。
 [学習準備] 教科書102~106ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第3週:不飽和炭化水素化合物、天然ガスと石油精製
 [学習内容] 不飽和炭化水素の種類や構造を理解する。
 [学習準備] 教科書107~109ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第4週:芳香族炭化水素の性質と異性体
 [学習内容] 芳香族炭化水素の結合に基づく性質や位置異性体について理解する。
 [学習準備] 教科書110~112ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第5週:炭化水素化合物の燃焼とエネルギー
 [学習内容] 化学結合の変化とエネルギー収支について簡単な化合物を通して理解する。
 [学習準備] 4週までの範囲と教科書63~66ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第6週:いろいろな官能基の構造と性質(含酸素化合物I)
 [学習内容] アルコール,エーテルの構造と反応を含む性質について理解する。
 [学習準備] 教科書113~115ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第7週:いろいろな官能基の構造と性質(含酸素化合物II)
 [学習内容] 酸素原子を含む有機化合物,アルデヒド,ケトン,カルボン酸を理解する。
 [学習準備] 教科書116~119ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第8週:いろいろな官能基の構造と反応(有機ヘテロ原子化合物)
 [学習内容] 窒素,硫黄等を含む有機化合物について理解する。
 [学習準備] 教科書120~123ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第9週:高分子化合物の分類、重合反応の種類
 [学習内容] 高分子化合物の分類と合成法を理解する。
 [学習準備] 教科書124~127ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第10週:合成繊維と合成樹脂
 [学習内容] 合成高分子について理解する。
 [学習準備] 教科書128~138ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第11週:有機化合物の組成分析I,混合気体の分析
 [学習内容] 燃焼法による有機化合物の組成決定法と、理想気体について理解する。
 [学習準備] 10週までの範囲と教科書83~84ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第12週:有機化合物の組成分析II,実在気体の状態方程式
 [学習内容]  燃焼法による有機化合物の組成決定法と、実在気体について理解する。
 [学習準備] 10週までの範囲と教科書84~85ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第13週:化学物質の安全な取り扱い
 [学習内容] 物質を安全に取り扱う方法について理解する。
 [学習準備] 教科書138~141ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第14週:環境・エネルギー・材料と現代化学
 [学習内容] 環境問題,エネルギー問題を化学的に捉え、解決するための方法や材料について理解する。
 [学習準備] 教科書・参考書の該当箇所を参考に,配布演習問題を解いて知識を定着させる。
第15週:学習成果の確認(試験)

<成績評価方法及び水準>
原則として定期試験(100点)で評価し、60点以上を合格とする。ただし、授業中の演習問題の成績を最大50%まで含めて評価し、それらの合計点が100点を越えないように規格化する。

<教科書>
「大学生の化学 Introduction」佐藤光史監修 河野博之,永井裕己共著 培風館

<参考書>
「視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録」数研出版
「基礎化学」化学教科書研究会編 化学同人など

<オフィスアワー>
毎週火曜日16:30〜18:00とするが,在室(八王子;18号館309または12号館305号室,新宿;木曜日4時限A-2718室)時は,いつでも質疑を受け付ける。訪問の際は,E-mail: ft10302@ns.kogakuin.ac.jpへの予約を推奨する。

<学生へのメッセージ>
化学の応用的側面は一見複雑に見えますが、本質は基本的な化学の積み重ねで説明できます。大気や水も含めてあらゆる化学物質は、化学の基本法則に従ってこの地球全体を移動・循環します。物質を扱う技術者にとって化学を理解することは必須といえるでしょう。

<備 考>
授業内容を統一するため,化学担当教員と協議し上記のシラバスを調整することがある。


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