2014年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科
量子力学(Quantum Mechanics)[2D07]
2単位 林 光男 非常勤講師
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | ○ | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | ○ | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 量子力学は,現代物理学及び化学の基礎である。
量子化学、固体物性論、ナノ・テクノロジー、量子コンピューター、原子核物理学、素粒子論、宇宙論に通じる夢の多い学問である。 量子力学の基本的な法則と応用について理解することを目標とする。
- <受講にあたっての前提条件>
- 大学で学んできた、物理学の基本や、微積分などの数学について、講義中復習しつつ解説するが、理解していればそれ残したことはない。化学は量子力学の具体的な現象を扱っているので、原子構造や周期律表のことなどを知っていることが望ましい。
- <具体的な到達目標>
- 光や電子が、粒子性と波動性を同時に持っている量子論の最も重要な観点について前期量子論でその考え方に触れる。量子力学の基本法則としての交換関係やシュレディンガー方程式を導入して、物理量が実数ではなく行列のような演算子であること、また物理的状態という古典物理学にはなかった概念を学ぶ。ごく基本的な物理系について解くことができるようにし、その物理的解釈について確率法則としての性格を実感できるようにすることを目標にする。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. はじめに:プランクのエネルギー量子の発見と熱放射
2. アインシュタインの光量子論と光電効果 粒子と波動の二重性 3. 電子とはなにか? ドブロイの電子の波動性とボーアの水素原子模型 4. 量子力学の成立 自由粒子のシュレーディンガー方程式とその解 5. 無限に深い井戸型ポテンシャル中の粒子のシュレーディンガー方程式を解く 6. 有限の深さの井戸型ポテンシャル中の粒子のシュレーディンガー方程式を解く 7. トンネル効果 8. 調和振動子のエネルギースペクトル 9. 球対称なポテンシャル中の粒子 角運動量の量子化 10.水素原子のエネルギー準位 11.パウリの排他原理と電子のスピン 12.光子の裁判 粒子と波動性、確率解釈について 13.固体の比熱 14.まとめ 15.宇宙と素粒子
- <成績評価方法及び水準>
- 定期試験により評価する。60点以上の者に単位を認める。出席回数を考慮する。
- <教科書>
- 林光男著 完全独習 量子力学―前期量子論からゲージ場の量子論まで― 講談社 800
- <参考書>
- 量子力学の参考書はきわめて多い。講義において教科書末の参考文献から紹介するので
自分にあったものを探すこと。 原 康夫著、量子力学 (岩波基礎物理シリーズ (5)) [単行本] 岩波 ¥3465
猪木慶治・河合光著 基礎量子力学上、下 講談社 �5
- <オフィスアワー>
- 火曜日5限
電子メール(mhayashi@keyaki.cc.u-tokai.ac.jp)で予約すること。
- <学生へのメッセージ>
- 講義ノートを見ながら教科書を読むこと。(復習をきちんと行うこと。)
- <備 考>
- 出席不良の場合、追試験再試験の受験を認めない。
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