2014年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科
化学工業総論(Chemical Process Industries)[4562]
2単位 木村 隆 非常勤講師
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 化学産業は金属や火と電気の利用とともに文明の基礎であり、生活の改善は化学工業の発展に深く依存している。貴重な地球資源を加工し製品化する際に、原材料、エネルギー、工程上の無駄を廃し、副生物を別の製品として活用するという、先人の技術開発の努力を知り、更に、天然にはない「夢の新製品」が一歩使い方を誤ると環境汚染や人の健康被害を起こす事実を認識することで、化学工学者が社会で果たすべき役割を確認する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 各回講義内容の理解不足や不確かな点は次回までにおさらいしておく。
- <具体的な到達目標>
- ² 化学工業の盛衰の歴史を理解し、今後求められる産業技術分野を自分なりに考えられる。
² 化学工業における新技術と改良技術がどのように開発され展開されてきたかを理解する。 ² 現代の化学産業の原料から中間製品を経て最終製品までのモノの流れを理解する。 ² 世界的にみた化学原料、製品とエネルギーの流れを理解する。 ² 化学工学者が社会で果たすべき役割を自覚する。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.ガイダンス、化学工業の社会的・経済的重要性と特徴 9 月18日
2.化学工業の歴史 9 月25日 3.無機化学工業(1)硫酸、塩酸、苛性ソーダ 10月 2 日 4.無機化学工業(2)アンモニア、硝酸とその利用 10月 9 日 5.天然ガスとC1化学 10月23日 6.石炭化学、製鉄副生品の利用 10月30日 【 中間レポート: 10月30日出題、11月13日提出 】 7.石油精製の役割: ガソリン、灯軽油と石油化学原料の生産 11月 6 日 8.石油化学工業(1)エチレン、プロピレン製造とその誘導品 11月13日 9.石油化学工業(2)BTXの製造とその誘導品 11月20日 10.石油化学工業(3)合成樹脂と合成ゴム 11月27日 11.合成繊維、高機能材料、複合材料 12月 4 日 12.生物化学産業: 脂肪酸、油脂、有機酸、石けん、香料、化粧品 12月11日 13.化学工業における単位操作と装置 12月18日 14.環境保全、エネルギー問題と化学工業の将来 12月25日 【 期末レポート: 12月18日出題、1月15日提出期限 】 準備学習: 各回講義後の理解度の小テストの解答内容を再確認しておく。 (誤解答者については次回授業時に再提出を求める。)
- <成績評価方法及び水準>
- 以下の合計得点が60点以上であること。
各回講義後の理解度の小テスト 合計25点満点 中間レポート 25点満点 期末レポート(複数の課題から選択) 50点満点
- <教科書>
- 各回にプリントを配布し教材とする。
- <参考書>
- 参考書については、最初の授業の際に紹介する。
- <オフィスアワー>
- 講義内容等についての質問は教室またはメールで受付ける。 tykimura@lapis.plala.or.jp
- <学生へのメッセージ>
- 優れた工学者は、新製品・新プロセス開発に果敢に挑戦する一方、その実用化の是非は社会的効用に基づき慎重に判断する。また、それらの持つ潜在的リスクを把握し、社会に公開する。
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