2014年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科
ベクトル解析(Vector Analysis)[3563]
2単位 北原 清志 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | ○ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- ベクトル解析は力学,電磁気学,流体力学など様々な分野で非常に有用な道具として使われており,ベクトル値関数の微分積分,曲線や曲面など,大学一年で学習した内容の総合的な応用という側面を持っている。ここでは様々な公式の意味を理解することを目標にする。
- <受講にあたっての前提条件>
- 高校数学のベクトル,数学I,数学II を理解している必要がある.線形代数学I,IIについても理解していることが望ましい.
- <具体的な到達目標>
- (1)勾配,発散,回転などベクトル解析の基本的演算の意味を理解し,具体的に計算することができる.
(2)線積分や面積分についてその意味を理解し,具体的に計算することができる. (3)発散定理やストークスの定理についてその意味を理解することができる.
- <授業計画及び準備学習>
- 1. ベクトルの復習
ベクトルの演算,一般的なベクトル,ベクトルの内積など総合的な視点で見直す. 準備学習:高校数学のベクトルと線形代数学を復習すること. 2. ベクトル積とスカラー3重積 ベクトル積(外積)とスカラー3重積の性質を学習する. 準備学習:高校数学のベクトルと線形代数学(行列式)を復習すること. 3. ベクトルの微分 ベクトル値を取る1変数および多変数関数の微分に関する性質を学習する. 準備学習:数学I,数学IIおよび第1,2回を復習すること. 4. ベクトルの積分 ベクトル値を取る1変数および多変数関数の積分に関する性質を学習する. 準備学習:数学I,数学IIおよび第1,2,3回を復習すること. 5. 空間曲線 空間曲線のパラメータ表示について学習する. 準備学習:数学I,数学IIおよび第1,2,3回を復習すること. 6. 曲面 曲面のパラメータ表示について学習する. 準備学習:数学I,数学IIおよび第1,2,3,5回を復習すること. 7. スカラー場の勾配 スカラー場の勾配とその性質,ポテンシャルなどについて学習する. 準備学習:数学I,数学IIおよび第1,2,3,4回を復習すること. 8. ベクトル場の発散 ベクトル場の発散とその幾何学的性質について学習する. 準備学習:数学I,数学IIおよび第1,2,3,4,7回を復習すること. 9. ベクトル場の回転 ベクトル場の回転とその幾何学的性質について学習する. 準備学習:数学I,数学IIおよび第1,2,3,4,7,8回を復習すること. 10. 勾配,発散,回転に関する諸公式 勾配,回転,発散に関する種々の公式を導きその性質を理解する. 準備学習:数学I,数学IIおよび第7,8,9回を復習すること. 11. 2重積分の考え方 2重積分の考え方について学ぶ. 準備学習:数学I,数学IIを復習すること. 12. 2重積分の計算方法 2重積分の計算方法について理解し,具体的な計算が実行できる. 準備学習:数学I,数学IIおよび第11回を復習すること. 13. スカラー場とベクトル場の積分 スカラー場とベクトル場の積分について学ぶ. 準備学習:第11,12回を復習すること. 14. 発散定理とストークスの定理 発散定理とストークスの定理の意味を理解する. 準備学習:第5,6,7,8,9,10,13回を復習すること. 15. 学習成果の確認(試験) 準備学習:前回までの総復習を行うこと.特に教科書とノートの解説をよく復習し,問題を解くこと.
- <成績評価方法及び水準>
- 定期試験を100点満点で評価し60点以上を合格とする.
- <教科書>
- 基礎解析学コース 「ベクトル解析」 矢野健太郎・石原繁 共著(裳華房)
- <参考書>
- 「Advanced ベクトル解析」 立花俊一・勝野恵子 他著(共立出版)
- <オフィスアワー>
- 木曜日 12:30〜13:30 (八王子校舎総合教育棟01E-317室)
それ以外でもメールで約束の上,対応可.
- <学生へのメッセージ>
- ベクトル解析は偏微分と重積分の基礎の上に成り立っているので,一年生の数学IIの内容を十分に理解していることが必須である.重積分に付いては授業内で解説を加えながら進める.また行列式の計算方法,ベクトルの内積・外積なども重要な基礎知識である.教科書を復習し問題演習を確実に解きながら授業に臨んでもらいたい.
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