2014年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科
アメリカ言語文化事情(American Studies in Language and Culture)[3410]
4単位 杉野 俊子 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | ○ | 4. 道徳的態度と社会性 | ○ | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 移民国家として多民族性を認めているアメリカですが、言語に関しては多様性を認めているのでしょうか。ネイティブアメリカン、奴隷して連れてこられた黒人・アメリカン、ヒスパニック、日系アメリカ人の言語・教育政策の事例を通して、アメリカ社会とアメリカ人の言語観を見ていきます。最終的には日本人の言語観についても考えていきます。前期は、社会問題に関連したテーマをとりあげ、グループに分かれてディベートの練習、後期は言語現象に関連するテーマで、小論文を英語で書く練習をします。学生の英語能力に合わせて、日本語の解説もつけ授業を進めていきます。DVDなどをふんだんに使って、映像からも理解を深めていきます。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特にありませんが、この授業に興味とやる気を持って、途中で辞めないで最後まで受講してくれる学生を希望します。授業内の課題などを真面目に取り組んでくれれば、不可にはならない授業です。
- <具体的な到達目標>
- この授業では「アメリカ人の言語観とは」という一つのテーマにそって、「英語そのもの」ではなく、「英語を使って」内容把握をしていきます。
以下の点の理解力が増します。 ・アメリカ社会や歴史に関連する知識とともに、関連する語彙や表現力。 ・知らない単語をすべて調べなくても英文の大意を把握できる力。 ・読んだ内容を要約し、それに対する自分の意見をまとめる力。 ・関連するDVDや内容の書き取りを通してのリスニング力。 ・ディベートや小論を書く作業を通しての論理的思考力。
- <授業計画及び準備学習>
- この授業では、「アメリカ人の言語観とは」という一つのテーマにそってアメリカ社会を考えていくのですが、前期の授業時間は、講義・課題執筆・発表準備、発表、フィードバックの時間に使います。
第 1回目: 授業の進め方・準備学習の仕方・受講の心得についてガイダンス アメリカ社会を理解する基本的な用語や概念の説明 (準備学習)シラバスを読んでくる 第 2回目: アメリカ・インディアンについて調べてきたことを発表 (準備学習)アメリカ・インディアンについてNetなどを調べてくる 第 3回目: アメリカ・インディアンの同化政策と言語変容 1 (準備学習)教科書の日本語の解説を読み、英語の文章を読んでくる 第 4回目: アメリカ・インディアンの同化政策と言語変容 2 (準備学習)教科書の日本語の解説を読み、英語の文章を読んでくる 第 5回目:インディアンに関するDVD、現代のアメリカ・インディアン (準備学習)リスニング力が増す自己学習をしてくる 第 6回目: 現代のネイティブアメリカン、DVD (準備学習)リスニング力が増す自己学習をしてくる 第 7回目: 黒人奴隷とジムクロウ法 1 (準備学習)意見を簡単な英語で書けるように練習をしてくる 第 8回目:黒人奴隷とジムクロウ法 2 (準備学習)ディベートのテーマを考える 第 9回目:ジムクロウ法のDVD、ディベートの練習 (準備学習)ディベートの原稿をまとめてくる 第10回目:アフリカン・アメリカン英語(エボニックス)1 (準備学習)この章の内容を英語で読んでくる 第11回目:アフリカン・アメリカン英語(エボニックス)2 (準備学習)この章の内容を英語で読んでくる 第12回目:ディベート(予選)、エボニックス 3 (準備学習)ディベートの原稿を読んでくる 第13回目:エボニックスDVD、ディベート(予選) (準備学習)ディベートの練習 第14回目:エボニックスDVD、ディベート(決勝) (準備学習)ディベートの練習 第15回目: 習熟度の確認および成績評価のための試験 (準備学習)単語・概念のテスト勉強をしてくる
(後期) 後期の授業時間は、講義・小論文・発表準備、発表、フィードバックの時間に使います。 第 1回目: 前期の復習、ライティング、リスニング練習 (準備学習)英語に慣れてくること 第 2回目: ヒスパニックとは 1 (準備学習)第6章の日本語の解説を読んでから英文を読んでくる 第 3回目: ヒスパニックとは(プエルトリコ人) 2 (準備学習)教科書の日本語の解説を読み、英語の文章を読んでくる 第 4回目: 二言語教育と提案227に至るまで (準備学習)論文のテーマを考えてくる。 第 5回目: 二言語教育、ヒスパニックに関するDVD (準備学習)論文のテーマを考えてくる。文献をさがす。 第 6回目: 論文のテーマについて話し合う。English-only運動 1 (準備学習)教科書の内容と、論文の内容について考える 第 7回目: 論文の第一段落を書く。English-only運動 2 (準備学習)論文の第一段落を書いてみる 第 8回目:論文の第一段落をまとめる。English-only運動 3 (準備学習)論文の第二段落を考えてくる。 第 9回目:日系人と太平洋移動 1、論文の第二段落を書く (準備学習)教科書の予習と論文の第二段落をまとめる。 第10回目:日系人と太平洋移動 2、論文の第二段落を書く (準備学習)この章の内容を英語で読んでくる 第11回目:日本在住の日系人 1 (準備学習)この章の内容を英語で読んでくる 第12回目:論文をまとめる、日本在住の日系人 2 (準備学習)論文発表の準備 第13回目:論文発表、日本での英語の位置づけを考える 1 (準備学習)論文発表の練習 第14回目:論文発表、日本での英語の位置づけを考える 2 (準備学習)論文発表の練習 第15回目: 習熟度の確認および成績評価のための試験 (準備学習)単語・概念のテスト勉強をしてくる
- <成績評価方法及び水準>
- 前期評価=授業内試験(40%)・ディベート(25%)・平常点(授業参加・授業内小課題・予習)(35%)
後期評価=授業内試験 (40%)・小論文(25%)・平常点(授業参加度、授業内小課題、予習)(35%) 最終評価=(前期評価+後期評価)x50% 出席と授業参加度を重視する授業です。
- <教科書>
- 「アメリカ人の言語観を知るための10章―先住民・黒人・ヒスパニック・日系の事例からー」
杉野俊子著、大学教育出版
- <参考書>
- 特になし。プリント教材も配布します。
- <オフィスアワー>
- 水曜日(授業の前後)あるいはby appointment(連絡先アドレス:sugino@cc.kogakuin.ac.jp)
- <学生へのメッセージ>
- ・言語政策に対する予備知識は特に必要ありませんが、授業内で学習した内容について興味を持ち、積極的な態度で授業に参加してください。
・新しい概念には、日本語の解説がついていますので、日本語の部分は予習で読んでおいてください。 ・英語はクラスのレベルに合わせて読む量を変えますので、やる気を持続してください。 ・真面目かつ積極的な態度で課題や小テストをこなしていけば、不可にはならない授業です。
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