2014年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科

物理学I(Physics I)[3106]

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2単位
進藤 哲央 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<授業のねらい>
物理学Iでは,力学とよばれる分野を中心に学習しこれを理解する。
力学とは運動の法則を体系化したもので,専門的な化学系科目を学ぶうえで,力学に登場する概念や用語等をしっかり理解しておくことは必要不可欠である。
この授業のねらいは,簡単な運動を自分で解析できるようになり,またエネルギーの概念について理解できることにある。

<受講にあたっての前提条件>
高校数学全範囲の知識を前提とする。自身の理解に不安がある場合には学習支援センター等を活用して,数学を使いこなせるようになっておくこと。

<具体的な到達目標>
  1. 力学の学習を通して,物理的・科学的なものの考え方を身につける。
  2. 物理量,物理的次元,単位といった概念を理解する。
  3. 力学の基本法則の意味について理解する。また,力学で使われる用語の意味についても正しく理解する。
  4. エネルギーの概念とその保存則について学ぶ。エネルギー以外の保存則についても学習する。
  5. 微分や積分といった数学的手法を,道具として使いこなせるようにする。

<授業計画及び準備学習>
  1. 授業をはじめるにあたって
    a) 授業の進め方 b)物理学とは何か c)数学と物理
    [準備学習]高校の数学の復習をしておくこと。
  2. 単位と次元
    a) 物理量 b) 単位系と単位 c)単位と次元

    準備学習: 教科書や事前に配布するプリントの該当する箇所を熟読し,関連する問題を解いておく。

  3. 力のつりあい I (1次元)
    a) 力の3要素 b) 慣性の法則と作用反作用の法則 c)重力と弾性力

    準備学習: 教科書や事前に配布するプリントの該当する箇所を熟読し,関連する問題を解いておく。

  4. 力のつりあい II (2次元以上)
    a) ベクトル b) 力の合成と分解 c) 重力と重心

    準備学習: 教科書や事前に配布するプリントの該当する箇所を熟読し,関連する問題を解いておく。

  5. 運動の表記
    a) 位置 b) 速度と微分 c)加速度

    準備学習: 教科書や事前に配布するプリントの該当する箇所を熟読し,関連する問題を解いておく。

  6. 運動の3法則
    a)慣性の法則 b)運動方程式 c)作用反作用の法則

    準備学習: 教科書や事前に配布するプリントの該当する箇所を熟読し,関連する問題を解いておく。

  7. 運動方程式の一般的性質と力の再定義
    a) 落体の法則と重力 b) 惑星運動と万有引力 c)運動方程式を解くということ

    準備学習: 教科書や事前に配布するプリントの該当する箇所を熟読し,関連する問題を解いておく。

  8. 運動の例 1 (抵抗力)
    a)摩擦力について b)空気抵抗のもとでの落下運動

    準備学習: 教科書や事前に配布するプリントの該当する箇所を熟読し,関連する問題を解いておく。

  9. 運動の例 2 (自由振動)
    a) ばねによる力 b) 運動方程式を解く c)単振動の性質

    準備学習: 教科書や事前に配布するプリントの該当する箇所を熟読し,関連する問題を解いておく。

  10. 運動の例 3 (複雑な振動)
    a) 減衰振動 b)強制振動

    準備学習: 教科書や事前に配布するプリントの該当する箇所を熟読し,関連する問題を解いておく。

  11. 仕事とエネルギー
    a) 仕事とは b) 仕事とエネルギーの関係

    準備学習: 教科書や事前に配布するプリントの該当する箇所を熟読し,関連する問題を解いておく。

  12. ポテンシャルとエネルギー保存則
    a) 保存力とは b)エネルギー保存則とポテンシャル

    準備学習: 教科書や事前に配布するプリントの該当する箇所を熟読し,関連する問題を解いておく。

  13. エネルギーの観点から運動を見直す
    a) 重力 b) 単振動 c)衝突問題

    準備学習: 教科書や事前に配布するプリントの該当する箇所を熟読し,関連する問題を解いておく。

  14. 総復習と問題演習

    準備学習: これまでに学んだ内容を総復習し,疑問点や理解のあやふやな点をあぶり出しておく。

  15. 学習内容の確認

<成績評価方法及び水準>
最終評価は,(A)定期試験の点数,(B)定期試験70%,授業中の課題および小テスト30%の両方を100点満点で評価し,得点の高いものを最終評点とする。60点をもって合格点とする。

<教科書>
下記の本を必要に応じて適宜参照しつつ学習してください。
前野昌弘著 『よくわかる初等力学』東京図書
また,適宜プリント資料を配布します。

<参考書>
教科書選びの参考として,いくつかの本をリストしておく.
『一般物理学 上・下』太田信義 (パリティ物理学コース) 上記の本と同じく,物理の基礎的な分野について簡潔にまとめられています.
『新・物理学入門』山本義隆 (駿台文庫) 大学入試の参考書ですが,物理学Iでやる内容については充分な内容があります.
『物理入門コース 力学』戸田 盛和 (岩波書店) きわめて標準的な力学の教科書,
『力学の考え方』砂川重信 (岩波書店) これも標準的な力学の内容をあつかっている教科書
以下は講義内容とは直接関係ありませんが,おすすめの本をいくつか挙げておく.
『数学ガール』結城浩 (ソフトバンククリエイティブ) 数学の楽しさが詰まった本.数学アレルギーの人におすすめ.
『高校で教わりたかった物理』田口善弘 (日本評論社) 物理っぽいものの見方について書かれた本.
『サはサイエンスのサ』鹿野司 (早川書房) 科学の色々な話題が面白く紹介されています.
『科学と神秘のあいだ』菊池誠 (筑摩書房) 科学的考え方に関するエッセイ.

<オフィスアワー>
火曜日 12:40-13:30
八王子校舎 総合教育棟 1S-323(もしくは1W-332)

メールによる質問は随時受けつけています。
また,オフィスアワー以外の時間帯で質問・相談などがある場合はあらかじめメールでアポイントメントをとってもらうと,確実性が増すと思います。

<学生へのメッセージ>
 ・授業中の講義内容に関する質問は大歓迎です。
 ・教科書の問題を解いたり,演習の授業を活用したりすることで,自分で考える力を身につけ,より深い理解につなげてください。授業のみで全てを理解することは、不可能だと考えてください。
 ・物理学演習等の関連する授業を受講することで,理解を深める一助としてください。


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