2014年度工学院大学 第1部応用化学科
分子生物学(Molecular Biology)[4B13]
2単位 水島 純子 特任教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 生命現象の謎をとくためのアプローチの仕方として今や分子生物学を学ぶことは避けて通れない。ヒトを含む生物はみな分子でできている。分子レベルで生命現象を理解することは、癌などの病気の治療につながる。実際、医学は分子生物学の登場とともに飛躍的な進歩をみせ、今まで治療できなかった病気も治せるようになってきている。また遺伝子治療、遺伝子診断、遺伝子組換え作物など我々の生活に密着した様々な技術も登場している。本講義では、身近な医学、生物学の話題を取り上げ、分子レベルではどうなっているのかを解説する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 高校で学ぶ生物の基礎知識を習得しておくこと
- <具体的な到達目標>
- (1)RNAおよびタンパク質生合成のしくみを理解する。(2)DNA複製のしくみを理解する。(3)遺伝子発現制御のしくみを理解する。(4)組換えDNA実験手法の基礎を理解する。(5)遺伝子解析および改変技術の基礎を理解する。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 分子生物学とは何か?
2. ゲノムとDNAと遺伝子の違い−DNAの基本構造 3. 遺伝情報の発現(セントラルドグマ)−原核生物と真核生物での違い 授業内容についてレポートを課す。レポートは返却しないが、正解を次回に述べる。 4. 転写のしくみ−DNAからmRNAへ 5. 翻訳のしくみ−mRNAからタンパク質へ 6. DNA複製のしくみ 授業内容についてレポートを課す。レポートは返却しないが、正解を次回に述べる。 7. エピジェネティックな遺伝子発現調節 8. 遺伝子組み換え技術−遺伝子クローニング 9. PCR(Polymerase Chain Reaction)法とは何か 授業内容についてレポートを課す。レポートは返却しないが、正解を次回に述べる。 10. ゲノム配列決定法について−塩基配列決定技術 11. 真核生物におけるスプライシング 12. 真核生物に特徴的な転写調節機構 13. 癌は遺伝子の病気である 14. まとめ 15. 学習成果の確認(試験)
- <成績評価方法及び水準>
- 定期試験とレポートで最終成績を評価、60点以上の者に単位を認める。試験の際には自筆ノート、および配付資料の持ち込み可
定期試験9割レポート1割で評価を行う。
- <教科書>
- ヴォート基礎生化学第3版 東京化学同人
- <参考書>
- 分子生物学講義中継 井出利憲著 羊土社
- <オフィスアワー>
- 授業前後
E-mail:bt40488@ns.kogakuin.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- 学問とは本来面白いものです。生命の不思議に魅せられれば、生命を動かしている原理を知りたくなるでしょう。教科書で事前に予習して授業を聞いていれば、さらに知りたいという意欲が出て、復習にも力が入るでしょう。勉強していてわからないことがあったらどんどん質問しましょう。疑問に思い、調べ、質問する、という過程を大切にして勉強していってください。
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