2014年度工学院大学 第1部応用化学科

生物化学III(Biological Chemistry III)[3161]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
阿部 克也 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
生物化学IIIは,生体内物質代謝のうちの脂質代謝,炭酸同化,および窒素同化について学ぶ。また,それらに関連して,光合成や窒素固定の仕組み,アミノ酸の代謝,核酸の化学を理解する。

<受講にあたっての前提条件>
●「生物化学I」と「生物化学II」を受講していること。

<具体的な到達目標>
●エネルギー代謝における脂質の中心的役割を理解すること。
●炭素、窒素の同化機構を理解すること。
●光合成の機作を理解すること。
●遺伝情報を担った核酸の構造と性質を理解すること。

<授業計画及び準備学習>
1. 体内でのエネルギーの獲得:
  代謝反応の方向と調節に熱力学が重要なことを解説する。
  教科書:p271〜p282
2. 脂肪の化学,脂質の消化と吸収
  脂質の分類(化学構造),消化,吸収(輸送)について解説する。
  教科書:p408〜p413
3. 脂肪酸の代謝と合成(1)
  脂肪酸の酸化(分解)経路とエネルギー産生について解説する。
  教科書:p413〜p423
4. 脂肪酸の代謝と合成(2)
  脂肪酸の生合成経路について解説する。
  教科書:p423〜p427
5. 不飽和脂肪酸の代謝と合成
  脂肪酸の延長と不飽和化について解説する。
  教科書:p427〜p428
6. 不飽和脂肪酸の体内での役割
  必須脂肪酸の代謝とプロスタグランジンについて解説する。
  教科書:p434
7. ステロイドの代謝と合成および体内での役割
  コレステロールの代謝と生理的現象について解説する。
  教科書:p436〜p441
8.中間試験
  1〜7の内容について筆記試験を行う。
9. 光合成−光反応−
  葉緑体の明反応(光化学系I・II)について解説する。
  教科書:p385〜p399
10. 光合成−炭素還元反応−
  葉緑体の暗反応(カルビンサイクル,炭酸固定)について解説する。
  教科書:p399〜p406
11. 窒素同化
  窒素固定と窒素同化について解説する。
  教科書:p475〜p479
12. アミノ酸の代謝(1)
  アミノ酸の脱アミノと尿素サイクルについて解説する。
  教科書:p444〜p453
13. アミノ酸の代謝(2)
  アミノ酸代謝と他の生成物の生理活性について解説する。
  教科書:p453〜p475
14. 核酸の化学
  核酸の構成成分と性質について解説する。
  教科書:p516〜p531
15. 定期試験

<成績評価方法及び水準>
中間試験(前半の内容),定期試験(後半の内容)および出席状況による100点評価で行う。60点以上で合格とする。配点の内訳は以下の通りとなる。
●中間試験・定期試験・・・100点満点でそれぞれ行う。
評価点は(中間試験40%・定期試験60%)×0.9 + 出席点により算出する。

<教科書>
「ヴォート基礎生化学第3版」田宮信雄ら訳(東京化学同人)

<参考書>
「第3版マクマリー生物有機化学(生化学編)」菅原二三男監訳(丸善)

<オフィスアワー>
後期水曜日授業終了後。
それ以外でもメールで約束の上,対応可。
bt10335@ns.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
授業では予習・復習を必要とするところがあり,積極的な準備を行うことが大事です。また,理解できないことがあったら,すぐに質問してください。


このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2014 Kogakuin University. All Rights Reserved.