2014年度工学院大学 第1部応用化学科

無機化学演習(Practice of Inorganic Chemistry)[1357]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

1単位
石黒 慎一 非常勤講師  
蘆田 茉希 非常勤講師  
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
無機化学の基礎の習得は,無機という範疇を超えて化学全般の基礎を学ぶことを意味し,物理化学や有機化学,生物化学などすべての分野で必要となる化学的な事象や反応性の原理を理解する上で極めて重要である。例えば,有機合成に必須の触媒はほぼ無機化合物であり,また,有機化合物や生体内物質の構造を理解するためには化学結合や結晶構造に関する基礎知識が必要である。
本演習においては,原子構造,溶液化学,電気化学,錯体化学などの基礎理論から,元素・化合物の性質に至るまで無機化学全般の基本事項を,演習問題を解くことにより理解し,総合的に学習することを目標とする。

<受講にあたっての前提条件>
無機化学1を既習し、無機化学2を今期に履修していること

<具体的な到達目標>
(1) 原子の構造,化学結合,固体の化学,溶液の化学など,基礎理論を復習する。
(2) 電気化学,錯体化学などの基本事項に関して演習を通じて理解を深める。
(3) 単体の基本的性質から,化合物の構造・反応性など,基本事項に関して演習を通じて理解する。

<授業計画及び準備学習>
1. 原子の構造と電子配置,周期表と原子の性質: 物質を構成する基本粒子である原子の構造と性質を理解する。
2. 化学量: 原子質量単位,相対原子質量,同位体の存在比,分子量,式量を理解する。
3. 化学結合: 原子軌道と分子軌道を含む化学結合の仕組みを理解し,結合の極性などを学習する。
4. 固体の化学,結晶構造と格子: 結晶を構成する原子間の結合の特徴,規則的な原子配列をそれによって構成された格子の特徴を理解する。
5. 溶液の化学,酸と塩基: 水とイオンの相互作用,酸・塩基反応などについて学習する。
6. 電気化学,酸化還元反応: 基礎的な電気化学反応の理解を深める。
7. これまでの学習成果の確認(中間試験)
8. 錯体の化学,錯体の命名法: 錯体化学の基本事項を学ぶ。
9. 生物無機化学,生体内の元素: 生体内での無機物質の重要性を理解する。
10. 水素と水素化合物: 各元素の単体,化合物の特徴について理解する。
11. sブロック元素(1,2族元素)
12. pブロック元素(13,14族元素)
13. pブロック元素(15,16族元素)
14. pブロック元素(17,18族元素)
15. 学習成果の確認(定期試験)

<成績評価方法及び水準>
 中間および期末試験、授業中に課す課題・レポートに対する取り組み・提出状況を評価し,合計60点以上を合格とする。4回以上欠席(演習課題の未提出を含む)の場合,未履修扱いとする。また、遅刻は2回で欠席1回とする。

<教科書>
 合原眞編著、新しい基礎無機化学演習(三共出版)

<参考書>
新しい基礎無機化学(三共出版)
無機化学演習(三共出版)

<オフィスアワー>
質問・相談は、講義後に、あるいはメールで受け付けます。 メールアドレスは講義の開始後に伝えます。
 

<学生へのメッセージ>
 無機化学の講義系科目の理解を深めるための演習なので,勉強の仕方を含めてわからないことは積極的に質問してください。


このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2014 Kogakuin University. All Rights Reserved.