2014年度工学院大学 第1部機械システム工学科

機械システム設計総合演習(Comprehensive Design and Exercises of Mechanical Systems)[3B06]

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2単位
小林 光男 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
大石 久己 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
小尾 幹男 非常勤講師  
播田 光行 非常勤講師  
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
機械システムを理解し、機械システムを構成する上で必要な総合的デザイン能力と創造能力を養成する。そのために、複数の教員から広い分野にわたる機械・機械システム装置などの機能解析と設計手法を学ぶ。システムを理解した後、機械要素、機械装置などに働く力、材料の特性、強度、作動流体の物性値などを考慮して、各課題に沿った設計演習を行う。この演習で機械システムとは何か、どのような事柄を考慮してシステム設計を行えばよいかなどを理解する。また、この授業の中で技術レポートの作成能力の向上も図る。

<受講にあたっての前提条件>
 本科目の履修者は物理学、化学、数学、工業力学、材料力学、機械力学、制御工学などの基礎科目を履修している必要がある。また、解析、振動学、プレゼンテーション等の新しい概念を習うので参考図書等を参考にして予習しておくことが望ましい。

<具体的な到達目標>
・具体的な4つの機械の設計を体感することが出来る。
・関連して、知識から総合的な機械創造演習することにより、工学の意味を考え、意義ある機械を創造することが出来る。
・各課題とも、レポートを作成することになり、即ち、レポート作成能力を向上させることが出来る。
・レポートによっては、配置や作図等のプレゼンテーション能力を向上させることが出来る。
・解析、振動学、プレゼンテーション等の新しい概念を学ぶことが出来る。
(JABEE機械システム基礎工学プログラム学習・教育到達目標):D3:◎、E3:◎、E4:◎、F2:◎。
(JABEEキーワード)「機械システム基礎工学プログラム」:分析力・統合化力、材料の力学的特性、メカニズム、エレクトロニクス、熱力学、環境装置
 

<授業計画及び準備学習>
第1回目のガイダンスにおいて、グループ編成・日程の確認、受講の注意をおこなう。授業はクラス(グループ)編成により行い、各クラスは6コマ(2コマ×3週)を1区切りとして以下の課題に取り組む。前半および後半の2つの課題を終えた時点で、学習内容の総括をおこない学習内容の十分な習得を図る。
・機械設計に必要な基礎知識の確認を行う。
・ねじ締結体の強度設計(小林光男担当)
機械を構成するために必要不可欠である締結技術を習得して、いくつかのねじ締結体モデルについて設計を行う。内容は締結技術の概要とねじの歴史、ねじの力学とねじの締付け、外力を受けるねじ締結体の軸力挙動、ねじ締結体の設計である。
・ 設計の際の材料選択(大石久己担当)
簡単な設計対象に関し、要求される機能・条件を考慮し、材料に求められる特性を明らかにし、多くの材料の中から適した材料の選択を行う。
・ 自動車の防振設計(播田光行担当)
防振のメカニズムを理解した上で、自動車のエンジン系、ステアリング系等を簡単な振動系に置き換えて、その防振設計を行う。演習課題3テーマをレポートにまとめて提出する。
・薄板ブラケットの最適設計(小尾幹男担当)
薄板ブラケットに生じる応力と変位、およびその計算方法、重量最小の最適設計法などを3DCADにより学習する。薄板構造はあらゆる機械部品で使われている。予め与えられた寸法の範囲内で、荷重条件に対して、応力値と変位を制約した部品の重量を最小とする設計を行う。最小重量を証明するため、重量計算書、応力計算書、製作図面などのレポートを作成する。

<成績評価方法及び水準>
以下に示す各課題ごとの成績を出し、その平均点を評価点とする。よって、60点以上を合格とする。ただし、1テーマでも受講できなかった場合は不合格となる。
・ねじ締結体の強度設計   
中間レポート、最終レポートで評価する。
・ 設計の際の材料選択
3回のレポートで評価する。
・ 自動車の防振設計
・薄板ブランケットの最適設計
3回の授業の後、提出のレポートにより成績を評価する。
各テーマの平均で成績を評価する。
評価の結果が60点以上の場合は、上記「機械システム基礎工学プログラム」の学習・教育到達目標である(D3)、(E3)、(E4)及び(F2)は成される。

<教科書>
「機械システム設計総合演習テキスト」:プリントを用いる。

<参考書>
材料力学、基礎機械システム設計、機械力学、振動学など既習の教科書などを見直しておく。

<オフィスアワー>
各担当教員によって異なるので確認のこと。メールでの対応も可能。
 小林:at73299@ns.kogakuin.ac.jp
 大石:at21650@ns.kogakuin.ac.jp
 播田:harita29@hotmail.co.jp
 小尾:au40565@ns.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
各テーマとも広範囲の内容を含むため、予習、復習を十分に行なうこと。また、毎回、電卓は必ず持参すること。


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